第21回 言語聴覚士国家試験 第28問
心理測定法第21回
マグニチュード推定法によって、重りを持ち上げたときに感じられる重さのべき指数を求めたところ、2となった。重りの重さが3倍になったときに、感じられる重さはおよそ何倍になると予想されるか。
- 1.3倍
- 2.5倍
- 3.6倍
- 4.8倍
- 5.9倍 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 9倍
マグニチュード推定法はStevensのべき法則に基づいており、心理量 = k × 物理量^n という関係式で表されます。べき指数nが2の場合、物理量が3倍になると心理量は3^2 = 9倍になります。この問題は、べき法則の基本的な計算能力を問う標準的な出題です。
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【各選択肢の解説】
1. 3倍
❌ 誤り。物理量の増加倍数と心理量の増加倍数を混同した選択肢です。物理刺激が3倍になった場合、べき指数n=2では、感覚応答は3^2 = 9倍となります。
2. 5倍
❌ 誤り。計算根拠が不明な選択肢で、べき法則の公式を正しく適用していません。3倍と3^2を足した値(3+2=5)を選んだ可能性がありますが、誤った計算方法です。
3. 6倍
❌ 誤り。3倍の物理量変化に対して、単純に2倍するなど線形的な思考をした場合の誤答(3×2=6)です。べき法則は指数関数的な関係であり、線形ではありません。
4. 8倍
❌ 誤り。2^3=8を選んだ可能性がありますが、これは指数と底を入れ替えた誤りです。正しくは3^2を計算する必要があります。
5. 9倍
✅ 正しい。Stevens のべき法則(心理量 = k × 物理量^n)において、n=2の場合、物理量が3倍になると心理量は3^2 = 9倍になります。これは数学的に確実な結果です。
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【試験対策ポイント】
Stevens のべき法則の基本公式と計算
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公式 | 心理量 = k × 物理量^n |
| この問題での計算 | 心理量の変化倍数 = (物理量の変化倍数)^n |
| 計算式 | (3)^2 = 9 |
べき指数 n の意味
| n の値 | 感覚特性 | 例 |
|---|---|---|
| n < 1 | 圧縮型(刺激増加に対し感覚増加が緩やか) | 明るさ(n≒0.33) |
| n = 1 | 線形(物理量と心理量が正比例) | 長さの知覚 |
| n > 1 | 展開型(刺激増加に対し感覚増加が急速) | 重さ(n≒1.45)、触覚痛み(n≒3.5) |
| この問題での n = 2 | 人為的な実験設定の可能性あり | 計算練習用の設定値と考えられる |
頻出の計算ミス
- 指数と底を入れ替える:2^3 = 8 と誤る
- 指数を無視する:3×2 = 6 と誤る
- 物理量と心理量を混同:「3倍だから3倍」と誤る
- 加算で計算:3 + 2 = 5 と誤る
マグニチュード推定法の実際の応用では、重さのべき指数は通常 1.4~1.6 程度ですが、試験問題では計算の明確性のため n=2 などの簡潔な値が設定されることが多いです。