第21回 言語聴覚士国家試験 第31問
臨床心理学第21回
精神分析について誤っている組合せはどれか
- 1.エ ス ― 快楽原則
- 2.自 我 ― 現実原則
- 3.超自我 ― 道徳的記規範
- 4.リビドー ― 性的欲動
- 5.防衛機制 ― 意識的作用 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 防衛機制 ― 意識的作用
防衛機制は無意識的な心理プロセスであり、意識的に行われるものではありません。個人が自分の不安や葛藤を自覚せずに、自動的に機能する無意識の仕組みです。
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【各選択肢の解説】
1. エス ― 快楽原則
✅ 正しい。エスはフロイトの構造説で最も原始的な心的構造で、快感を求め、苦痛を避けるという快楽原則に従って機能します。生まれた直後の乳児の心理状態に相当します。
2. 自我 ― 現実原則
✅ 正しい。自我は現実世界との接点であり、現実原則に従って機能します。エスの欲求と超自我の制限の間で調整し、現実的で社会的に適切な行動を選択します。
3. 超自我 ― 道徳的規範
✅ 正しい。超自我は内在化された社会的・道徳的規範を表し、良心や罪悪感として機能します。親からの教育や社会的価値観に基づいて成立します。
4. リビドー ― 性的欲動
✅ 正しい。リビドーはフロイトが提唱した心的エネルギーで、特に性的欲動や性的エネルギーとして理解されます。広義には自己保存の欲動も含まれますが、狭義では性的欲動を指します。
5. 防衛機制 ― 意識的作用
❌ 誤り。防衛機制は無意識的なプロセスです。抑圧、投影、昇華、合理化など、個人が直面する不安や葛藤に対して無意識のうちに機能する心理的メカニズムであり、意識的に行われるものではありません。
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【試験対策ポイント】
フロイトの精神分析理論における主要概念:
| 概念 | 説明 | 原則 |
|---|---|---|
| エス | 最も原始的な心的構造。生まれながらの本能 | 快楽原則 |
| 自我 | 現実と欲求の調整者。理性・判断機能 | 現実原則 |
| 超自我 | 内在化された社会規範・道徳 | 道徳原則 |
防衛機制の重要性質:
- 無意識的に作動する
- 不安や葛藤から心を保護
- 個人が気づかないうちに機能
- 頻繁に使用されると神経症的症状につながる可能性がある
主な防衛機制の例:
- 抑圧:不快な記憶や感情を無意識に忘却
- 投影:自分の感情を他者に帰属させる
- 昇華:不適切な欲動を社会的に受け入れられる活動に転換
- 合理化:不合理な行動を後付けで正当化
- 同一化:他者の価値観や行動を無意識に採用
「意識的作用」という表現が誤りとなる理由:防衛機制は定義上「無意識」の領域で機能するため、意識的に行われるものはありません。もし意識的に行われるなら、それは防衛機制ではなく、単なる「対処方法」や「適応的な戦略」として分類されます。