第21回 言語聴覚士国家試験 第51問
言語聴覚障害総論第21回
正しいのはどれか。
- 1.肺炎(誤嚥性肺炎を含む)は死亡原因の第3位に該当する。 ✓
- 2.平均寿命は男性のほうが長い。
- 3.加齢に伴う難聴発生率は女性のほうが高い。
- 4.65歳以上の高齢者の4割以上が認知症である。
- 5.認知機能の低下は嚥下障害に影響しない。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 肺炎(誤嚥性肺炎を含む)は死亡原因の第3位に該当する。
日本における死亡原因統計では、肺炎(特に高齢者の誤嚥性肺炎)が死亡原因の第3位です。第1位は悪性新生物、第2位は心疾患であり、肺炎はこれに次ぐ重要な死亡原因です。誤嚥性肺炎はST業務と深く関連する重要な臨床課題です。
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【各選択肢の解説】
1. 肺炎(誤嚥性肺炎を含む)は死亡原因の第3位に該当する。
✅ 正しい。日本における死亡統計では、肺炎が第3位の死亡原因とされています。高齢化に伴い誤嚥性肺炎の割合が増加しており、STの嚥下評価・指導が予防に重要な役割を果たします。
2. 平均寿命は男性のほうが長い。
❌ 誤り。日本では女性のほうが平均寿命が長く、その差は約6~7年です。この性差はほぼすべての先進国で共通しており、試験頻出の知識です。
3. 加齢に伴う難聴発生率は女性のほうが高い。
❌ 誤り。年齢関連難聴(老人性難聴)の発生率は男性のほうが高いことが報告されています。騒音被曝や職業環境の影響も含めて、男性に聴覚障害がより多く見られます。
4. 65歳以上の高齢者の4割以上が認知症である。
❌ 誤り。現在の統計では65歳以上の認知症有病率は約15~20%程度であり、4割を大きく下回ります。将来的な増加が予想されていますが、現在時点ではこの比率ではありません。
5. 認知機能の低下は嚥下障害に影響しない。
❌ 誤り。認知機能の低下(特に前頭葉機能の低下)は、嚥下の先行期・準備期における食事の認識や食べ方の工夫能力を阻害し、実際に誤嚥リスクを高めます。認知症患者の嚥下障害は臨床的に重要な問題です。
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【試験対策ポイント】
| 項目 | 日本の統計データ |
|---|---|
| 死亡原因 | 1位:悪性新生物 / 2位:心疾患 / 3位:肺炎 |
| 平均寿命 | 女性が男性より約6~7年長い |
| 年齢関連難聴の頻度 | 男性 > 女性 |
| 65歳以上の認知症有病率 | 約15~20%(4割ではない) |
| 認知機能と嚥下 | 密接に関連(影響あり) |
キーワード:「死亡原因第3位」「誤嚥性肺炎の重要性」「女性の長寿」「認知症統計の過大解釈に注意」