第21回 言語聴覚士国家試験 第52問
言語聴覚障害総論第21回
言語聴覚士法および言語聴覚士法施行規則に規定されている診療の補助はどれか。
a.純音聴力検査実験者効果
b.補聴器装用訓練
c.図版を用いた呼称訓練
d.職場復帰のための環境調整
e.嚥下訓練
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — a,b,e
言語聴覚士法施行規則第1条で定められた「診療の補助」には、検査と訓練が含まれます。純音聴力検査実験者効果(a)は検査に該当し、補聴器装用訓練(b)と嚥下訓練(e)は訓練に該当します。一方、図版を用いた呼称訓練(c)と職場復帰のための環境調整(d)は、診療の補助ではなく「支援」「教育」に分類される業務です。
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【各選択肢の解説】
a. 純音聴力検査実験者効果
✅ 正しい。言語聴覚士法施行規則第1条で「音声機能、言語機能及び聴覚に関する検査」として明記されており、純音聴力検査はこれに該当します。
b. 補聴器装用訓練
✅ 正しい。言語聴覚士法施行規則第1条で「聴覚に関する訓練」として規定されています。補聴器の装用指導と聴覚リハビリテーションは診療の補助に含まれます。
c. 図版を用いた呼称訓練
❌ 誤り。呼称訓練は失語症の言語訓練として行われますが、これは「教育」「支援」の範疇であり、医療保険上の診療の補助とは分類が異なります。医学的診断・治療に直結しない支援業務です。
d. 職場復帰のための環境調整
❌ 誤り。職場復帰支援や環境調整は社会参加支援であり、診療の補助ではなく「社会復帰支援」「職業リハビリテーション」に分類されます。これは医療保険外の支援業務です。
e. 嚥下訓練
✅ 正しい。言語聴覚士法施行規則第1条で「音声機能、言語機能及び聴覚に関する訓練」に嚥下機能訓練が含まれると解釈され、診療の補助に該当します。医学的な嚥下リハビリテーションです。
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【試験対策ポイント】
言語聴覚士の業務範囲の整理(法律上の分類)
| 業務分類 | 定義 | 具体例 |
|---|---|---|
| 診療の補助(医療保険対象) | 医師の指示の下で実施する検査・訓練 | 聴力検査、純音検査、嚥下訓練、補聴器装用訓練 |
| 支援・教育(保険外) | 社会参加・職業復帰に向けた支援 | 環境調整、職場復帰支援、コミュニケーション支援、呼称訓練 |
診療の補助に含まれる業務
- 検査:聴力検査(純音・語音・インピーダンス)、構音検査、嚥下造影検査補助
- 訓練:聴覚訓練、補聴器装用訓練、構音訓練、嚥下訓練、音声訓練
診療の補助に含まれない業務(重要な否定知識)
- 呼称訓練などの言語訓練(検査ではなく支援的訓練)
- 職場復帰支援・環境調整(社会復帰支援)
- コミュニケーション支援機器の選択・導入支援(補装具判定)
- 教員向けの相談助言(教育支援)
言語聴覚士法における「名称独占」と業務範囲
- 言語聴覚士法は「名称独占」であり、「業務独占」ではない(医師の指示があれば誰でも一部業務が可能)
- ただし「診療の補助」として行う場合は医師の指示が必須
- 診療の補助以外の支援業務は医師の指示を