STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第21回 言語聴覚士国家試験 第75問

音声障害第21回
音声酷使が原因となるのはどれか。
  1. 1.声帯結節 ✓
  2. 2.声帯嚢胞
  3. 3.声帯溝症
  4. 4.喉頭乳頭腫
  5. 5.喉頭横隔膜症

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 声帯結節 声帯結節は音声酷使による機械的刺激が原因であり、声帯の振動端(最も動きが大きい部位)に反復的な外傷が加わることで生じる良性増殖性病変です。小児から成人まで幅広く見られ、音声安静と音声治療により改善する可能性が最も高い病変です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 声帯結節 ✅ 正しい。音声酷使による反復的機械的刺激が主原因です。声帯前中1/3の振動端に対称性に生じることが特徴であり、音声治療や安静により消退する可能性があります。 2. 声帯嚢胞 ❌ 誤り。嚢胞は音声酷使による直接的な原因ではなく、声帯内への液体貯留が病態です。原因は多様で、管状構造の閉塞や声帯内分泌腺の異常が考えられます。音声酷使との直接的関連性は低いとされています。 3. 声帯溝症 ❌ 誤り。声帯溝症は声帯の萎縮による溝状変形であり、加齢や神経障害、瘢痕化が原因です。音声酷使が直接原因ではなく、むしろ構造的・退行性変化が背景にあります。 4. 喉頭乳頭腫 ❌ 誤り。喉頭乳頭腫(再発性呼吸器乳頭腫症)はヒトパピローマウイルス(HPV)感染が原因であり、音声酷使とは無関係です。ウイルス感染による増殖性病変です。 5. 喉頭横隔膜症 ❌ 誤り。喉頭横隔膜症は先天性の膜様構造物による気道閉塞であり、先天異常が原因です。音声酷使による後天的変化ではありません。 --- 【試験対策ポイント】 声帯の良性病変と原因の対応関係 | 病変 | 原因 | 特徴 | |---|---|---| | 声帯結節 | 音声酷使(機械的刺激) | 対称性、前中1/3、可逆的 | | 声帯嚢胞 | 管状構造閉塞・腺分泌異常 | 多様な原因、一側性が多い | | 声帯溝症 | 加齢・萎縮・瘢痕化 | 非可逆的、声質低下著しい | | 喉頭乳頭腫 | HPV感染 | ウイルス疾患、反復治療が必要 | | 喉頭横隔膜症 | 先天異常 | 先天性、気道閉塞症状 | 音声酷使関連病変の鑑別ポイント - 結節:最も典型的な酷使性病変 - 嚢胞・溝症:音声酷使が直接原因ではない - ウイルス感染・先天異常:全く異なる病因
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