STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第21回 言語聴覚士国家試験 第95問

聴力検査第21回
眼振を見る検査はどれか。 a.重心動揺検査 b.カロリックテスト c.電氣眼振検査(ENG) d.フレンツェル赤外線眼鏡検査 e.前庭誘発筋電位検査(VEMP) 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — b.カロリックテスト、c.電気眼振検査(ENG)、d.フレンツェル赤外線眼鏡検査 眼振を直接的に観察・記録する検査はカロリックテスト、ENG、フレンツェル赤外線眼鏡検査の3つです。これらは前庭機能検査の中でも眼球運動の異常を評価する検査群に分類されます。 --- 【各選択肢の解説】 a. 重心動揺検査 ❌ 誤り。重心動揺検査は身体の動揺を足圧中心の移動で測定する検査であり、眼振を見る検査ではなく、姿勢平衡機能を評価する検査です。前庭機能障害の二次的影響として用いられます。 b. カロリックテスト ✅ 正しい。冷温水を外耳道に注入して前庭刺激を加え、反射的に生じた眼振を観察する検査です。一側前庭機能障害の有無と程度を評価する標準的な前庭機能検査で、眼振の方向・緩徐相速度・振幅などを記録します。 c. 電気眼振検査(ENG) ✅ 正しい。眼球の動きを電気的に記録する検査で、眼球運動に伴う電位変化をセンサーで感知します。眼球の動きが電気信号として記録されるため、眼振の有無・方向・速度を客観的に評価できます。 d. フレンツェル赤外線眼鏡検査 ✅ 正しい。赤外線カメラを内蔵した特殊な眼鏡を使用して、眼振を直接観察・記録する検査です。患者の眼球運動が拡大されて見えるため、微細な眼振も検出でき、カロリックテストなどと組み合わせて用いられます。 e. 前庭誘発筋電位検査(VEMP) ❌ 誤り。VEMPは前庭器官(特に卵形嚢)への振動刺激や音響刺激に対する反射的な筋電位反応を記録する検査であり、眼球運動ではなく筋電位を評価します。眼振を見る検査ではありません。 --- 【試験対策ポイント】 前庭機能検査の分類 | 検査名 | 測定対象 | 眼振観察 | 主な評価項目 | |---|---|---|---| | カロリックテスト | 眼球運動 | ✅ あり | 一側前庭機能(温度反応) | | ENG | 眼球の電位変化 | ✅ あり | 眼振の客観記録 | | フレンツェル赤外線眼鏡 | 眼球運動(赤外線) | ✅ あり | 微細な眼振検出 | | 重心動揺検査 | 身体動揺(足圧中心) | ❌ なし | 姿勢平衡機能 | | VEMP | 前庭反射筋電位 | ❌ なし | 卵形嚢機能 | 重要な区別:眼振観察 vs 眼球運動記録 - 直接観察:カロリックテスト、フレンツェル赤外線眼鏡 - 客観記録:ENG(電気的記録)
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