STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第22回 言語聴覚士国家試験 第102問

解剖学第22回
骨格筋について誤っているのはどれか。
  1. 1.筋繊維は多核細胞である。
  2. 2.外胚葉由来である。 ✓
  3. 3.運動終板にはアセチルコリン受容体がある。
  4. 4.遅筋(赤筋)は速筋(白筋)よりミトコンドリアが多い。
  5. 5.アクチンとミオチンは筋収縮を担う蛋白質である。

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 外胚葉由来である。 骨格筋は中胚葉由来です。外胚葉から分化するのは神経や皮膚上皮など。骨格筋の発生起源を胚葉レベルで理解することは解剖学の基本知識であり、この選択肢が明らかに誤りです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 筋繊維は多核細胞である。 ✅ 正しい。筋繊維は複数の筋衛星細胞が融合した多核細胞で、各々の核が1つの領域の筋原線維を支配しています。 2. 外胚葉由来である。 ❌ 誤り。骨格筋は中胚葉由来です。外胚葉から分化するのは神経系と皮膚表皮です。胚葉分化の知識は失しやすい領域ですが、筋肉系統は中胚葉が原則です。 3. 運動終板にはアセチルコリン受容体がある。 ✅ 正しい。運動終板は筋繊維膜上の後シナプス膜で、アセチルコリン受容体(ニコチン受容体)が多数存在し、神経伝達物質アセチルコリンの結合を受けます。 4. 遅筋(赤筋)は速筋(白筋)よりミトコンドリアが多い。 ✅ 正しい。遅筋は有酸素的な持久的活動に適応した筋繊維で、ミトコンドリア・ミオグロビン・毛細血管が豊富です。一方、速筋は無酸素的な爆発的運動に特化しています。 5. アクチンとミオチンは筋収縮を担う蛋白質である。 ✅ 正しい。アクチンは細い線維、ミオシンは太い線維を構成し、ミオシン頭部のATP加水分解エネルギーを使用してアクチンをすべらせることで筋収縮が起きます。 --- 【試験対策ポイント】 胚葉分化の基本(中胚葉由来の組織) | 組織・器官 | 胚葉 | |---|---| | 骨格筋・心筋・平滑筋 | 中胚葉 | | 骨・軟骨・結合組織 | 中胚葉 | | 脂肪組織 | 中胚葉 | | 血液・血管 | 中胚葉 | | 腎臓・生殖器 | 中胚葉 | | 脳・脊髄・末梢神経 | 外胚葉 | | 表皮 | 外胚葉 | | 消化管上皮・呼吸器上皮 | 内胚葉 | 遅筋(赤筋)vs 速筋(白筋)の特徴比較 | 特徴 | 遅筋(赤筋) | 速筋(白筋) | |---|---|---| | 収縮速度 | 遅い | 速い | | 収縮力 | 弱い | 強い | | 疲労性 | 疲れにくい | 疲れやすい | | エネルギー供給 | 有酸素代謝 | 無酸素代謝 | | ミトコンドリア | 多い | 少ない | | ミオグロビン | 多い(赤色) | 少ない(白色) | | 毛細血管 | 豊富 | 少ない | | 筋繊維のタイプ | Type I | Type II | 筋収縮の分子メカニズムキーワード ・Z板:筋小節の境界 ・M線:ミオシン分子の中心 ・アクチン:細い線維(カルモジュリン結合で収縮) ・ミオシン頭部:ATP
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