第22回 言語聴覚士国家試験 第108問
精神医学第22回
細部にこだわって説明し、なかなか主題にたどり着かない思路(思考過程)の障害はどれか。
- 1.迂 遠 ✓
- 2.連合弛緩
- 3.思考途絶
- 4.観念放逸
- 5.思考制止
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 迂遠
迂遠は患者が話題に到達するまでに不必要な細部や関連情報を述べる思考過程の障害であり、通常より著しく長い時間がかかるのが特徴です。「主題にたどり着かない」「細部にこだわる」という問題文の描写は、迂遠の定義そのものです。
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【各選択肢の解説】
1. 迂遠
✅ 正しい。患者が本来述べるべき内容に到達する前に、無関係または周辺的な細部について詳細に語り、結果として話が非常に長くなる思考過程の障害です。思考内容そのものは保たれていますが、不必要な寄り道が多いため「なかなか主題にたどり着かない」という問題文に合致します。
2. 連合弛緩
❌ 誤り。連合弛緩は思考の論理的つながりが崩れ、脈絡のない飛躍的な発言が出現する障害です。迂遠とは異なり「寄り道は多いが関連情報」ではなく「無関係な話題への唐突な跳躍」が特徴であり、主に統合失調症で見られます。
3. 思考途絶
❌ 誤り。思考途絶は思考が突然途絶えて続きが出てこなくなる障害で、会話が中断する特徴があります。「話が長い」「細部にこだわる」という問題文の状況とは全く異なります。
4. 観念放逸
❌ 誤り。観念放逸(念頭奔逸)は思考が高速に次々と流れ、会話が支離滅裂で急速に話題が転換する障害です。躁状態で典型的に見られます。迂遠のような「丁寧な細部説明」ではなく「話が飛び飛びで予測不可能」という特徴があります。
5. 思考制止
❌ 誤り。思考制止は思考や発語が極端に遅くなり、重篤な場合は話が進まなくなる障害です。抑うつ状態や緘黙に見られます。迂遠のように「説明が長い」のではなく「動作が遅い」ことが問題です。
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【試験対策ポイント】
思考過程の障害 鑑別表
| 障害の種類 | 特徴 | 会話の見た目 | 見られやすい疾患 |
|---|---|---|---|
| 迂遠 | 細部・周辺情報が多い。目的地には到着するが時間がかかる | 非常に長い。話は筋が通っている | 不安障害、几帳面な性格 |
| 連合弛緩 | 思考の論理的つながりが破綻。無関係な話へ唐突に飛ぶ | 支離滅裂。脈絡なし | 統合失調症 |
| 観念放逸 | 思考が高速に次々流れる。話題が次々転換 | 非常に速い。飛び飛び | 躁状態 |
| 思考制止 | 思考・発語が極端に遅い。行動が鈍化 | 極度に遅い。進まない | 抑うつ状態 |
| 思考途絶 | 思考が突然途絶える。続きが出ない | 中断。沈黙 | 統合失調症 |
頻出の迂遠・連合弛緩の区別法
- 迂遠:「結果的に長いが、内容は関連性がある」→目的地には到着する
- 連合弛緩:「話題が飛び飛び、脈絡がない」→目的地に到着しない(むしろ目的地がない)
問題文のキーワード解析
- 「細部にこだわって説明」→周辺情報が多