第22回 言語聴覚士国家試験 第109問
精神医学第22回
覚醒剤(メタンフェタミン)関連性精神障害に最も関連する神経伝達物質はどれか。
- 1.ノルアドレナリン
- 2.ドパミン ✓
- 3.セロトニン
- 4.アセチルコリン
- 5.γ-アミノ酪酸(GABA)
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — ドパミン
覚醒剤(メタンフェタミン)は中枢神経系で最も重要な神経伝達物質であるドパミンの放出を促進し、再取り込みを阻害することで強力な興奮作用をもたらします。この作用により、依存性、幻覚妄想状態などの精神障害が引き起こされます。
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【各選択肢の解説】
1. ノルアドレナリン
❌ 誤り。ノルアドレナリンも覚醒剤に影響を受ける神経伝達物質ですが、覚醒剤関連性精神障害の「最も中核的な」メカニズムではありません。ドパミンほど強い作用はありません。
2. ドパミン
✅ 正しい。覚醒剤は脳内のドパミン濃度を急速に上昇させ、報酬系(中脳辺縁系)の過活動を引き起こします。これが快感・依存形成・覚醒剤精神病(妄想・幻覚)の原因となります。
3. セロトニン
❌ 誤り。セロトニンは気分調節に関わっていますが、覚醒剤の主要な作用機序ではありません。SSRIはセロトニンに作用しますが、覚醒剤の精神障害の説明にはなりません。
4. アセチルコリン
❌ 誤り。アセチルコリンは記憶や注意に関与していますが、覚醒剤の神経薬理学的な中核作用とは関連していません。
5. γ-アミノ酪酸(GABA)
❌ 誤り。GABAは抑制性神経伝達物質で、ベンゾジアゼピンやアルコールの主な作用標的です。覚醒剤の直接的な作用部位ではありません。
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【試験対策ポイント】
主要な依存物質と神経伝達物質の関連:
| 物質 | 最も関連する神経伝達物質 | 特徴的な精神症状 |
|---|---|---|
| 覚醒剤(メタンフェタミン) | ドパミン | 妄想・幻覚・依存 |
| コカイン | ドパミン | 妄想・幻覚・心筋梗塞のリスク |
| アルコール | GABA(抑制増強) | 離脱症状・せん妄 |
| オピオイド | オピオイド受容体 | 鎮静・身体依存 |
| 大麻 | カンナビノイド受容体 | 解離・妄想 |
頻出ポイント:
・ドパミン仮説:統合失調症・覚醒剤精神病の理論的背景
・中脳辺縁系の過活動→報酬系依存の形成
・「覚醒剤精神病」は統合失調症と区別困難なほど妄想・幻覚が強い