第22回 言語聴覚士国家試験 第111問
内科学第22回
欠乏によって味覚障害を起こしやすいのはどれか。
- 1.亜 鉛 ✓
- 2.尿 素
- 3.カリウム
- 4.ビタミンD
- 5.不飽和脂肪酸
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 亜鉛
亜鉛は味蕾細胞の分化・成熟に必須の微量元素であり、味覚受容体や味覚関連酵素の構成成分です。亜鉛欠乏により味蕾数が減少し、味覚感度の低下や異味症が生じます。
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【各選択肢の解説】
1. 亜鉛
✅ 正しい。亜鉛は味蕾の正常な発達と機能維持に必須です。亜鉛欠乏では味蕾の萎縮・数減少により、味覚低下、異味症(全ての食べ物が同じ味に感じる)、食欲不振が生じます。経腸栄養・長期TPN患者での欠乏症として臨床的に重要です。
2. 尿素
❌ 誤り。尿素は代謝産物で、味覚機能に直接関与しません。尿素低下は重症肝疾患時に見られますが、味覚障害の主原因ではありません。
3. カリウム
❌ 誤り。カリウムは神経・筋機能に必要ですが、味覚障害の典型的な原因ではありません。低カリウム血症は筋力低下・不整脈が主症状です。
4. ビタミンD
❌ 誤り。ビタミンDは骨・カルシウム代謝に関与し、欠乏時は骨軟化症・くる病が主症状です。味覚障害の直接原因ではありません。
5. 不飽和脂肪酸
❌ 誤り。不飽和脂肪酸(ω-3、ω-6など)欠乏は皮膚炎・脂肪肝などを起こしますが、味覚障害は味蕾の微細構造障害をもたらすほどではありません。
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【試験対策ポイント】
栄養欠乏と症状(味覚関連)
| 栄養素 | 味覚 | その他の主症状 |
|---|---|---|
| **亜鉛** | ✅ 障害あり | 脱毛症、皮膚炎、免疫低下 |
| ビタミンB群 | △ 間接的 | ペラグラ、神経炎 |
| 鉄 | △ 間接的 | 貧血、嚥下困難 |
| ビタミンD | × | 骨軟化症、くる病 |
| カリウム | × | 筋力低下、不整脈 |
亜鉛欠乏症の臨床像
- 味覚異常(最頻症状)
- 脱毛症
- 皮膚炎(顔面・四肢に落屑性)
- 下痢
- 免疫機能低下
- 創傷治癒遅延
高リスク群:TPN長期施行患者、アルコール依存症、吸収不良症候群