第22回 言語聴覚士国家試験 第121問
解剖学第22回
髄鞘を作るのはどれか。
- 1.上衣細胞
- 2.星状膠細胞(アストログリア)
- 3.小膠細胞(ミクログリア)
- 4.くも膜細胞
- 5.乏突起膠細胞(オリゴデンドログリア) ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 乏突起膠細胞(オリゴデンドログリア)
中枢神経系(脳・脊髄)において、神経線維を絶縁し伝導速度を上げるための髄鞘を形成するのは乏突起膠細胞です。一つの乏突起膠細胞が複数の神経線維に髄鞘を巻きつけることで、効率的な神経伝導が実現されます。
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【各選択肢の解説】
1. 上衣細胞
❌ 誤り。上衣細胞は脳室と中枢神経組織の境界を形成し、脳脊髄液産生に関わります。髄鞘形成には関与しません。
2. 星状膠細胞(アストログリア)
❌ 誤り。星状膠細胞は神経細胞への栄養供給、細胞外カリウムの恒常性維持、神経伝達物質の再取り込みなどを担当します。髄鞘形成は行いません。
3. 小膠細胞(ミクログリア)
❌ 誤り。小膠細胞は脳内の免疫細胞で、病原体の貪食や損傷ニューロンの清掃を行います。髄鞘形成と無関係です。
4. くも膜細胞
❌ 誤り。くも膜細胞はくも膜を構成し、脳脊髄液と血液の環境を分離するバリア機能に関わります。髄鞘形成には関与しません。
5. 乏突起膠細胞(オリゴデンドログリア)
✅ 正しい。中枢神経系に存在し、軸索を髄鞘で被覆する唯一の細胞です。1個の乏突起膠細胞が複数(平均40本)の軸索を髄鞘化します。
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【試験対策ポイント】
グリア細胞の機能と役割の整理:
| グリア細胞 | 存在部位 | 主要機能 | 髄鞘形成 |
|---|---|---|---|
| 上衣細胞 | 脳室周辺 | 脳脊髄液産生 | ✗ |
| 星状膠細胞 | 中枢神経全域 | 栄養供給・K恒常性 | ✗ |
| 小膠細胞 | 中枢神経全域 | 免疫・貪食 | ✗ |
| くも膜細胞 | くも膜 | バリア機能 | ✗ |
| 乏突起膠細胞 | 脳・脊髄 | 髄鞘形成 | ✓ |
| シュワン細胞 | 末梢神経 | 髄鞘形成 | ✓ |
重要な対比:
- 中枢神経(脳・脊髄)の髄鞘→乏突起膠細胞
- 末梢神経の髄鞘→シュワン細胞(1個が1軸索を担当)
- 本問は「中枢神経系」に限定されるため、シュワン細胞は選択肢になし
頻出の誤解:
- 「髄鞘形成」と「栄養供給」を混同しやすい(栄養供給は星状膠細胞)
- グリア細胞の多くは「サポート機能」だが、髄鞘形成は「絶縁機能」として唯一の機能