STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第22回 言語聴覚士国家試験 第123問

形成外科学第22回
エレクトロパラトグラフィで評価できるものはどれか。
  1. 1.鼻咽腔の閉鎖
  2. 2.声道の閉鎖 ✓
  3. 3.声門の閉鎖
  4. 4.喉頭の閉鎖
  5. 5.食道入口部の閉鎖

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 声道の閉鎖 エレクトロパラトグラフィ(EPG)は、口蓋に装着した電極アレイにより、舌と硬口蓋の接触パターンを電気的に記録する検査法です。この検査で評価できるのは「声道(オーラルトラクト)」における舌と口蓋の接触・離開動態であり、特に子音音声の産生時における調音点の確認に用いられます。 --- 【各選択肢の解説】 1. 鼻咽腔の閉鎖 ❌ 誤り。鼻咽腔の閉鎖(軟口蓋による咽頭とのシール)はEPGでは評価できません。鼻咽腔閉鎖機能は鼻腔内視鏡検査(ファイバースコープ)やビデオ内視鏡により直視で評価します。 2. 声道の閉鎖 ✅ 正しい。EPGは口蓋に装着した電極により、舌と硬口蓋間の接触点を可視化し、調音点(歯音、歯槽音、硬口蓋音など)や閉鎖のタイミング、持続時間などを電気信号として記録できます。構音障害の詳細な分析に用いられます。 3. 声門の閉鎖 ❌ 誤り。声門は喉頭内にあり、EPGの測定範囲(口腔)はるか後方に位置しており、電極では測定不可能です。声門の閉鎖機能は喉頭ストロボスコピーやアクロコード測定で評価します。 4. 喉頭の閉鎖 ❌ 誤り。喉頭全体の閉鎖はEPGの測定域外です。喉頭機能の評価には喉頭直達鏡検査やビデオラリンゴスコピーが用いられます。 5. 食道入口部の閉鎖 ❌ 誤り。食道入口部(咽頭食道移行部)の閉鎖状況はEPGでは測定できません。これは嚥下造影検査やビデオ内視鏡検査により評価します。 --- 【試験対策ポイント】 構音評価検査の選択肢別機能比較表 | 検査法 | 測定部位 | 評価内容 | 対象 | |---|---|---|---| | エレクトロパラトグラフィ(EPG) | 口腔(舌と硬口蓋) | 接触パターン・調音点・タイミング | 構音障害(特に子音) | | 鼻腔内視鏡 | 鼻咽腔・軟口蓋 | 鼻咽腔閉鎖機能・開口度 | 構音障害・開鼻声 | | 喉頭ストロボスコピー | 声門・喉頭 | 声帯振動・閉鎖状況 | 嗄声・音声障害 | | 嚥下造影検査 | 口腔~食道 | 嚥下動態・食道入口部 | 嚥下障害 | 重要ポイント - EPGは「電気的に接触を記録」するため、空気流の流路(鼻/口)は直接的には判定できない - 「声道」=口腔から咽頭上部までの音声産生空間であり、EPGの対象領域内 - 鼻咽腔閉鎖不全→開鼻声が生じるが、これはEPGではなく「鼻腔内視鏡」で評価 - EPGはLSP(言語音標本)の子音精密分析に用いられる
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