第22回 言語聴覚士国家試験 第128問
心理測定法第22回
代表値について誤っているのはどれか。
- 1.幾何平均は比率の平均に用いられる。
- 2.算術平均は分布を二等分にする値である。 ✓
- 3.測定値を大きさの順に並べたとき、中央の順位の測定値が中央値となる。
- 4.最頻値が二つ以上存在することがある。
- 5.度数分布表における階級のまとめ方によて、最頻値が変化することがある。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 算術平均は分布を二等分にする値である。
算術平均は「全測定値の合計を個数で割いた値」であり、分布を二等分する値ではありません。分布を二等分する値は「中央値(メディアン)」です。算術平均と中央値は異なる代表値で、歪んだ分布では一致しません。
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【各選択肢の解説】
1. 幾何平均は比率の平均に用いられる。
✅ 正しい。幾何平均は成長率や倍率など比率データの平均値を求める際に使用されます。通常の算術平均ではなく、n個の値の積のn乗根として計算されます。
2. 算術平均は分布を二等分にする値である。
❌ 誤り。算術平均は全データの合計を個数で割いた値であり、分布を二等分する値ではありません。分布を二等分する代表値は中央値(メディアン)です。極端な外れ値の影響を受けやすい特性があります。
3. 測定値を大きさの順に並べたとき、中央の順位の測定値が中央値となる。
✅ 正しい。中央値(メディアン)の定義です。データ数が奇数の場合は真ん中の値、偶数の場合は中央の2つの値の平均値となります。
4. 最頻値が二つ以上存在することがある。
✅ 正しい。度数が最も高い階級が複数ある場合、最頻値(モード)は2つ以上存在できます。このような分布を二峰性(bimodal)または多峰性(multimodal)と呼びます。
5. 度数分布表における階級のまとめ方によて、最頻値が変化することがある。
✅ 正しい。階級幅の設定や階級の分け方により、度数が最も高い階級が異なる可能性があり、結果として最頻値が変化することがあります。
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【試験対策ポイント】
| 代表値 | 定義 | 特徴 | 使用場面 |
|---|---|---|---|
| **算術平均** | Σx/n | 全データを使用。外れ値に影響される | 統計検定の基本 |
| **中央値** | 分布を二等分 | 外れ値に強い。順序尺度以上で使用 | 歪んだ分布・外れ値がある場合 |
| **最頻値** | 度数が最多 | 名義尺度でも使用可能。複数存在可 | カテゴリーデータ |
| **幾何平均** | (x₁×x₂×...×xₙ)^(1/n) | 比率・成長率 | 倍率や変化率の平均 |
キーワード:
- 中央値=分布の二等分(平均ではない)
- 最頻値=度数最多(階級幅に依存する可能性)
- 幾何平均=掛け算型平均(比率用)