第22回 言語聴覚士国家試験 第138問
音響学第22回
空気中の音波について誤っているのはどれか。
- 1.縦波である。
- 2.反射を起こす。
- 3.回析を起こす。
- 4.波長は周波数によって変わる。
- 5.気温が摂氏10°Cより30°Cの方が音速が遅い。 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 気温が摂氏10°Cより30°Cの方が音速が遅い。
気温が高いほど空気中の音速は速くなります。具体的には気温が10°C上昇するごとに約18m/sずつ音速が増加します。したがって30°Cの方が10°Cよりも音速が速いため、この選択肢は誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 縦波である。
✅ 正しい。空気中の音波は粒子の振動方向と波の進行方向が同一の縦波(圧縮波)です。これに対して光や水面波は横波です。
2. 反射を起こす。
✅ 正しい。音波は音響インピーダンスが異なる境界面で反射が生じます。硬い壁や床での反射は日常的に経験される現象です。
3. 回析を起こす。
✅ 正しい。音波は波長に比べて小さな障害物や開口部の周りを回り込む回析(回折)を起こします。言語音では周波数によって回析の程度が異なります。
4. 波長は周波数によって変わる。
✅ 正しい。波長=音速÷周波数の関係式から、同じ音速環境下では周波数が高いほど波長は短くなります。これは音響学の基本式です。
5. 気温が摂氏10°Cより30°Cの方が音速が遅い。
❌ 誤り。気温が高いほど音速は速くなります。20°C時の音速を約343m/sとすると、10°Cでは約337m/s、30°Cでは約349m/sになります。
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【試験対策ポイント】
気温と音速の関係
| 気温 | 音速の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 0°C | 331 m/s | 基準値として覚えておく |
| 10°C | 337 m/s | 気温10°C上昇で約18m/s増加 |
| 20°C | 343 m/s | 標準環境 |
| 30°C | 349 m/s | 高温では速い |
音波の基本性質(4つの現象)
- 反射:硬い面で跳ね返る
- 屈折:異なる媒質で方向が変わる
- 回析:波長程度の隙間を回り込む
- 干渉:複数の波が重ね合わさって増減
基本公式
- 波長λ=音速v÷周波数f(λ=v/f)
- 周波数が高い→波長は短い→回析しにくい
- 周波数が低い→波長は長い→回析しやすい