STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第22回 言語聴覚士国家試験 第153問

心理測定法第22回
正しいのはどれか。 a.妥当性は測定を反復した際に同様な結果が得られる程度を表す。 b.信頼性は意図した内容を測定できている程度を表す。 c.内的一貫性は妥当性にかかわる概念である。 d.測定の信頼性は高くても妥当性は低い場合がある。 e.クロンバックのα(アルファ)係数は信頼性の程度を推定する指標である。 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — d,e 測定心理学における「信頼性」と「妥当性」は異なる概念であり、信頼性が高くても妥当性が低い場合が存在します。クロンバックのα係数は内的一貫性を評価し、信頼性を推定する代表的な指標です。 --- 【各選択肢の解説】 a. 妥当性は測定を反復した際に同様な結果が得られる程度を表す。 ❌ 誤り。これは「信頼性」の定義です。妥当性とは「測定が意図した内容を正確に測定できているか」を示す概念で、反復測定での安定性ではなく、測定内容の適切性を指します。 b. 信頼性は意図した内容を測定できている程度を表す。 ❌ 誤り。これは「妥当性」の定義です。信頼性は「再検査時に同様な結果が得られるか」「内部の項目が一貫しているか」という測定結果の安定性・一貫性を指します。aとbは定義が逆転しているため注意。 c. 内的一貫性は妥当性にかかわる概念である。 ❌ 誤り。内的一貫性(複数項目が同じ構成概念を測定しているかの一貫性)は「信頼性」の一種です。信頼性には①再検査信頼性②検査者間信頼性③内的一貫性があり、妥当性とは別の次元の概念です。 d. 測定の信頼性は高くても妥当性は低い場合がある。 ✅ 正しい。例えば、ある検査が反復測定で安定した結果を示す(信頼性が高い)としても、測定対象となる能力とは無関係な内容を測定していれば妥当性は低くなります。信頼性は「安定性」、妥当性は「正確性」であり、両者は独立した概念です。 e. クロンバックのα(アルファ)係数は信頼性の程度を推定する指標である。 ✅ 正しい。クロンバックのα係数は複数項目からなる検査における「内的一貫性」を定量的に評価する統計量です。0.0~1.0の値で、一般的に0.70以上あれば十分な信頼性があるとされており、心理測定における信頼性推定の最も標準的な指標です。 --- 【試験対策ポイント】 信頼性と妥当性の対比表: | 概念 | 定義 | 種類 | 関連する指標 | |---|---|---|---| | 信頼性(Reliability) | 測定結果の安定性・一貫性 | ①再検査信頼性②検査者間信頼性③内的一貫性 | クロンバックのα係数・相関係数 | | 妥当性(Validity) | 意図した内容を測定できているか | ①内容妥当性②基準関連妥当性③構成概念妥当性 | 因子分析・相関分析 | 頻出の誤り: - 信頼性と妥当性の定義を反対に覚える受験生が多い - 内的一貫性は「信頼性」であり、決して妥当性ではない - 信頼性の高さと妥当性の高さは無関係(信頼性は妥当性の必要条件だが十分条件ではない) 実践例: - ストップウォッチで誰が測定しても同じ時間が出る→信頼性高い - その時間が実際の走行時間を正確に反映している→妥当性がある - 同じストップウォッチで実際とズレた時間が常に出る→信頼性は高いが妥当性は低い
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