第22回 言語聴覚士国家試験 第158問
失語症第22回
WAB失語症検査について誤っているのはどれか。
- 1.失行の検査項目がある。
- 2.非言語性知能の検査項目がある。
- 3.長文の聴覚的理解の検査項目がある。 ✓
- 4.失語指数によって重症度の評価が可能である。
- 5.「はい」「いいえ」で答える検査項目がある。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 長文の聴覚的理解の検査項目がある。
WAB失語症検査は、短文の聴覚的理解(会話や短い指示文)は評価しますが、「長文の聴覚的理解」は検査項目として含まれていません。WABの聴覚的理解は実用的な日常会話レベルに焦点を当てており、複雑な長文理解は評価対象外です。
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【各選択肢の解説】
1. 失行の検査項目がある。
✅ 正しい。WABには観念運動失行や観念失行を評価する項目が含まれており、失語症患者の非言語的認知機能障害を評価します。
2. 非言語性知能の検査項目がある。
✅ 正しい。ブロックデザイン検査など、言語に依存しない知能検査項目があり、失語症の障害の言語特異性を評価する際に重要です。
3. 長文の聴覚的理解の検査項目がある。
❌ 誤り。WABの聴覚的理解は日常会話レベルの短文(会話単位、簡単な指示)が対象であり、学術的な長文や複雑な内容の理解は検査項目に含まれません。
4. 失語指数によって重症度の評価が可能である。
✅ 正しい。WABは失語指数(Aphasia Quotient:AQ)を算出し、100点を満点として失語症の重症度を0~100の範囲で定量的に評価できます。
5. 「はい」「いいえ」で答える検査項目がある。
✅ 正しい。yes/no質問(「あなたは医者ですか?」「火は冷たいですか?」など)は復唱能力に関わらず概念理解を評価する項目として含まれています。
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【試験対策ポイント】
WAB失語症検査の主要5要素:
| 検査内容 | 詳細 |
|---|---|
| 会話 | 自発会話の観察(流暢性・内容・理解) |
| 聴覚的理解 | 短文・指示文・yes/no質問(長文は含まない) |
| 復唱 | 単語・数字・文の繰り返し |
| 命名 | 物品命名・会話での命名 |
| 読み・書き | 読解・書字能力 |
付加検査項目:
- 失行検査(観念運動失行・観念失行)
- 非言語性知能検査(ブロックデザイン・体系的配列)
失語指数(AQ)算出方法:
- 会話、聴覚的理解、復唱、命名の得点を統合
- 0~100点で重症度判定(0~25:重度、26~50:中等度、51~75:軽度、76~93:非常に軽度)
ポイント:「長文」という単語に引かれないこと。WABは実用的な日常コミュニケーション機能を評価するため、短文レベルが中心です。