第22回 言語聴覚士国家試験 第178問
機能性構音障害第22回
会話明瞭度検査について正しいのはどれか。
a.5段階で評価する。
b.被刺激性を評価する。
c.音節レベルで正誤判断する。
d.評価者は言語聴覚士に限る。
e.複数名で評価することが望ましい。
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — a,e
会話明瞭度検査は、患者の日常会話における音声の理解しやすさを評価する検査です。5段階評価が標準的であり、評価の信頼性を高めるために複数の評価者による評価が推奨されています。一方、音節レベルではなく「会話」という文脈的・総合的な明瞭度を評価するため、評価者の専門職限定もなく、被刺激性とも直接関係ありません。
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【各選択肢の解説】
a. 5段階で評価する。
✅ 正しい。会話明瞭度検査の標準的な評価方法は「5段階評価」です(例:1=全く理解困難、5=全く問題なし)。この5段階スケールが国際的に広く用いられています。
b. 被刺激性を評価する。
❌ 誤り。被刺激性(irritability;刺激に対する反応性の異常)は構音障害の評価対象ではなく、主に神経学的な検査項目です。会話明瞭度検査は「音声理解度」であり、患者の精神的特性ではなく音声産出の明瞭性を評価します。
c. 音節レベルで正誤判断する。
❌ 誤り。会話明瞭度検査は「会話」という自然な文脈における総合的な明瞭度を評価するため、個別音節の正誤ではなく「全体的に理解しやすいか」という相対的判断です。音節レベル評価は構音検査(音韻検査)の役割です。
d. 評価者は言語聴覚士に限る。
❌ 誤り。会話明瞭度検査は「聴者の主観的評価」が基盤であり、評価者の専門職資格を問いません。患者の家族や日常の関わり手(医師・看護師など)も評価者となり得る特性があります。
e. 複数名で評価することが望ましい。
✅ 正しい。主観的評価検査であるため、複数の評価者による評価でばらつきを減らし、評価の信頼性と妥当性を高めることが推奨されています。評価者間の一致度確認も重要です。
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【試験対策ポイント】
| 検査項目 | 評価レベル | 評価方法 | 評価者 |
|---|---|---|---|
| 会話明瞭度検査 | 「会話」(文脈あり) | 5段階主観評価 | 複数名推奨(専門職限定なし) |
| 構音検査(音韻検査) | 「音節」(文脈なし) | 正誤判定 | 言語聴覚士 |
| 音声評価 | 「音質」(嗄声度など) | グレード評価 | 多職種可 |
**会話明瞭度検査の特徴**
- 被評価者:患者の自然な会話を聴く
- 評価内容:「理解しやすさ」の総合印象
- 反映される要素:構音+音声+リズム+プロソディなど総合的
- 臨床的価値:実生活での機能性を最もよく反映
**よくある混同**
- 「被刺激性」は神経学的/精神医学的概念(構音障害評価では不要)
- 「音節レベル評価」は音韻検査や構音検査の役割