第22回 言語聴覚士国家試験 第18問
形成外科学第22回
口唇裂(未手術)で筋肉の連続性がないのはどれか。
- 1.広頚筋
- 2.口角下制筋
- 3.鼻 筋
- 4.笑 筋
- 5.口輪筋 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 口輪筋
口唇裂では、裂隙部分で口輪筋の筋線維が断裂し、連続性が失われます。他の口周囲筋は裂隙を越えて交差しているため連続性が保たれていますが、口輪筋は唇に特異的に付着する筋肉であり、裂隙により直接的に分断されるのが特徴です。
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【各選択肢の解説】
1. 広頚筋
✅ 正しい。広頚筋は頸部から下顔面にかけて広く走行し、口輪筋より深層で放射状に分散しているため、口唇裂でも連続性が保たれています。
2. 口角下制筋
✅ 正しい。口角下制筋は下顎周辺から口角へ向かう筋肉で、くの字状に走行するため、裂隙を越えて筋線維が連続しています。
3. 鼻筋
✅ 正しい。鼻筋は眉間から鼻背にかけて走行し、口唇裂の部位より上方に位置するため、直接的な影響を受けません。
4. 笑筋
✅ 正しい。笑筋は側頭筋膜から出発し口角へ向かう筋肉で、口唇裂でも側方経路で筋線維の連続性が保たれています。
5. 口輪筋
❌ 誤り(正答)。口輪筋は唇周囲を環状に走行し、特に上唇では左右が中線で合致する構造です。口唇裂ではこの裂隙部分で筋線維が完全に分断され、連続性が失われます。
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【試験対策ポイント】
口唇裂の解剖学的特徴と筋構造の理解:
| 筋肉 | 走行経路 | 口唇裂での連続性 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 口輪筋 | 唇周囲を環状に走行 | ❌ 断裂 | 裂隙部で直接分断 |
| 口角下制筋 | 下顎から口角へくの字 | ✅ 保持 | 側方経路で迂回 |
| 笑筋 | 側頭筋膜から口角へ | ✅ 保持 | 側方経路で迂回 |
| 広頚筋 | 頸部から下顔面へ広く | ✅ 保持 | 深層で放射状分散 |
| 鼻筋 | 眉間から鼻背 | ✅ 保持 | 裂隙より上方 |
キーポイント:
・口輪筋は「唇に特異的な筋肉」→口唇裂の影響を最も直接受ける
・他の表情筋は迂回経路または深層の走行により連続性が維持される
・未手術時点での解剖学的特徴を問う問題
・口輪筋の機能:「かむ」「吸啜」「嚥下時の密閉」→先天的に障害される