第22回 言語聴覚士国家試験 第19問
聴覚系第22回
関係する組み合わせはどれか。
- 1.内耳道 ― 三叉神経
- 2.前庭水管 ― 聴神経
- 3.鼓膜張筋 ― 顔面神経
- 4.耳石器 ― 前庭神経 ✓
- 5.乳突洞 ― ラセン神経節
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 耳石器 ― 前庭神経
耳石器(球形嚢と卵形嚢)は内耳の前庭器官であり、重力や直線加速度を感知する感覚器です。耳石器の感覚細胞から出た神経線維は前庭神経に集約され、脳幹へ信号が伝達されます。解剖学的な対応が正確です。
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【各選択肢の解説】
1. 内耳道 ― 三叉神経
❌ 誤り。内耳道は側頭骨にある内耳骨部への通路で、聴神経と前庭神経が通過します。三叉神経は顔面感覚と咀嚼筋支配を担う脳神経Ⅴで、内耳道とは無関係です。
2. 前庭水管 ― 聴神経
❌ 誤り。前庭水管は内リンパが流入する経路であり、内耳道とは異なります。また、聴神経が特異的に前庭水管に関連するわけではなく、前庭水管の拡大(LVAS)は進行性感音難聴の原因として重要ですが、聴神経の経路ではありません。
3. 鼓膜張筋 ― 顔面神経
❌ 誤り。鼓膜張筋は三叉神経の下顎神経枝(V₃)によって支配されます。顔面神経(Ⅶ)が支配する筋はアブミ骨筋(中耳にある)であり、混同しやすい誤りです。
4. 耳石器 ― 前庭神経
✅ 正しい。耳石器(球形嚢・卵形嚢)は重力・加速度を感知する感覚器であり、その求心性神経線維は前庭神経に属します。前庭神経は聴神経と別の走行をしており、この対応は解剖学的に正確です。
5. 乳突洞 ― ラセン神経節
❌ 誤り。乳突洞は側頭骨内の気房で、中耳腔に連続する副鼻腔的構造です。ラセン神経節はラセン器(蝸牛の感覚上皮)の感覚神経細胞体が集まった部位であり、乳突洞とは無関係です。
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【試験対策ポイント】
内耳神経支配の正確な対応(頻出)
| 構造 | 支配神経 | 機能 |
|---|---|---|
| 耳石器(球形嚢・卵形嚢) | 前庭神経 | 重力・直線加速度 |
| 三半規管 | 前庭神経 | 角加速度(回転) |
| ラセン器(蝸牛) | 聴神経(渦巻神経) | 聴覚 |
中耳筋と神経支配の区別
| 筋肉 | 支配神経 |
|---|---|
| アブミ骨筋 | 顔面神経(Ⅶ) |
| 鼓膜張筋 | 三叉神経下顎枝(V₃) |
内耳道を通過する神経
聴神経(渦巻神経)と前庭神経のみが通過。三叉神経は通過しません。