第22回 言語聴覚士国家試験 第184問
嚥下障害第22回
嚥下造影検査で評価が難しいのはどれか。
- 1.カーテン徴候 ✓
- 2.咀嚼障害
- 3.鼻咽腔逆流
- 4.喉頭挙上障害
- 5.早期咽頭流入
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — カーテン徴候
嚥下造影検査では軟口蓋の挙上運動を評価するカーテン徴候が、造影剤の咽頭への流入により隠蔽されるため、観察が困難です。嚥下造影検査の特性として、造影剤が咽頭に存在する間は軟口蓋の動きが視認しにくくなります。
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【各選択肢の解説】
1. カーテン徴候
❌ 誤り(選択肢として不適切な表現)。正答は「評価が難しい」という問題文に対して最も適切です。嚥下造影検査では造影剤が咽頭を満たすため、軟口蓋の挙上による「カーテン」状の動きが造影剤に隠蔽されやすく、観察が困難になります。嚥下内視鏡検査(VE)では軟口蓋の動きがより明瞭に観察できます。
2. 咀嚼障害
✅ 正しい(評価可能)。咀嚼の規則性や咀嚼回数、咀嚼時間は嚥下造影検査で十分評価できます。歯列不正や顎運動の異常も視覚的に捉えることができます。
3. 鼻咽腔逆流
✅ 正しい(評価可能)。造影剤が鼻腔へ逆流する様子は嚥下造影検査で明確に観察できます。軟口蓋挙上不全時に造影剤が鼻腔に流入する所見は診断的価値が高いです。
4. 喉頭挙上障害
✅ 正しい(評価可能)。喉頭の前上方への挙上運動は嚥下造影検査で客観的に測定できます。甲状軟骨の位置変化から挙上の程度や時間を評価することが可能です。
5. 早期咽頭流入
✅ 正しい(評価可能)。口腔期終了前に造影剤が咽頭に流入する異常な嚥下パターンは嚥下造影検査で典型的に観察できます。嚥下反射の遅延や口腔期の延長などの診断に有用です。
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【試験対策ポイント】
嚥下造影検査(VF)と嚥下内視鏡検査(VE)の使い分け:
| 評価項目 | VF | VE |
|---|---|---|
| カーテン徴候(軟口蓋動き) | 困難 | 容易 |
| 誤嚥(咽頭期) | 困難 | 容易 |
| 喉頭挙上 | 容易 | 困難 |
| 咀嚼運動 | 容易 | 不可 |
| 食道期 | 容易 | 不可 |
| 早期咽頭流入 | 容易 | 不可 |
重要な否定知識:
- VFで「見えなくなる」=ホワイトアウト(嚥下反射時)→誤嚥は評価困難
- VEで「ホワイトアウト」中は咽頭期前半が評価困難
- カーテン徴候はVEが「専門」(軟口蓋の動的評価)