第22回 言語聴覚士国家試験 第189問
耳鼻咽喉科学第22回
ペンドレッド症候群と関係するのはどれか。
a.腎疾患
b.甲状腺腫
c.頭部打撲
d.遺伝子
e.アミノ配糖体系抗菌薬
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e
正答:4番
解説
# 第22回 第189問 解説
■ 正答:4番 — b,d(および選択肢の組み合わせとして b,c,d を含む4番)
⚠️ この問題は選択肢の組み合わせに矛盾があります。医学的にペンドレッド症候群と関係するのは「**甲状腺腫(b)**」と「**遺伝子(d)**」の2つであり、「頭部打撲(c)」は関係しません。しかし正答選択肢4番には c が含まれているため、出題上の不備が疑われます。試験では消去法で4番を選ぶ形となります。
ペンドレッド症候群は**SLC26A4遺伝子**の変異による常染色体劣性遺伝疾患で、ペンドリン蛋白(陰イオン輸送体)の機能異常により、先天性感音難聴と甲状腺腫を呈します。
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【各選択肢の解説】
a.腎疾患
❌ 誤り。ペンドレッド症候群の主徴は感音難聴と甲状腺腫であり、腎疾患は含まれません。腎疾患を伴う遺伝性難聴は**Alport症候群**です。
b.甲状腺腫
✅ 正しい。ペンドリンは甲状腺濾胞細胞でヨウ素輸送に関与しており、その機能異常によりヨウ素の有機化が障害され、代償性に甲状腺が腫大します。
c.頭部打撲
❌ 誤り。ペンドレッド症候群は先天性遺伝疾患であり、頭部外傷とは無関係です。ただし、本症では**前庭水管拡大**を伴うことが多く、軽度の頭部打撲で難聴が進行・増悪することがあるため、この点が出題意図かもしれませんが、直接の「関係」とは言いがたいです。
d.遺伝子
✅ 正しい。**SLC26A4遺伝子**変異が原因で、常染色体劣性遺伝形式をとります。
e.アミノ配糖体系抗菌薬
❌ 誤り。アミノ配糖体は薬剤性難聴(**ミトコンドリア遺伝子変異**との関連)の原因ですが、ペンドレッド症候群とは無関係です。
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【試験対策ポイント】
**ペンドレッド症候群の3大特徴**:
1. **先天性感音難聴**(進行性、前庭水管拡大を伴う)
2. **甲状腺腫**(思春期以降に顕在化)
3. **SLC26A4遺伝子変異**(常染色体劣性遺伝)
**前庭水管拡大症(EVA)**を伴うため、軽微な頭部外傷で難聴が悪化することがあり、この点で「頭部打撲」が選択肢に含まれた可能性があります。臨床的には頭部打撲を避けるよう指導することがポイントです。
**鑑別すべき遺伝性難聴症候群**:
- **Alport症候群**:難聴+腎炎(血尿)
- **Usher症候群**:難聴+網膜色素変性症
- **Waardenburg症候群**:難聴+虹彩異色・白髪
- **Pendred症候群**:難聴+甲状腺腫