第22回 言語聴覚士国家試験 第35問
生涯発達心理学第22回
Erikson,E.H.の発達理論における成人期の心理社会的危機はどれか。
- 1.恥と疑惑
- 2.罪悪感
- 3.役割拡散
- 4.停滞 ✓
- 5.基本的不信
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 停滞
Eriksonの発達理論における成人期(40〜65歳)の心理社会的危機は「生産性(generativity)対停滞(stagnation)」です。この段階では、次世代への貢献や創造性を求める生産性と、自己中心性に陥る停滞の葛藤が生じます。
---
【各選択肢の解説】
1. 恥と疑惑
❌ 誤り。これはEriksonの発達段階における幼児期(1.5〜3歳)の心理社会的危機です。自律性の獲得と恥または疑惑の葛藤を経験します。
2. 罪悪感
❌ 誤り。これは遊戯期(3〜6歳)の心理社会的危機「主導性対罪悪感」です。遊びや活動を通じて主導性を発揮する一方で、過度な野心に対する罪悪感が生じます。
3. 役割拡散
❌ 誤り。これは青年期(12〜18歳)の心理社会的危機「同一性対役割拡散」です。青年が自分のアイデンティティを確立する過程で、役割拡散(アイデンティティの混乱)のリスクがあります。
4. 停滞
✅ 正しい。成人期(40〜65歳)における心理社会的危機は「生産性対停滞」です。子育てや後進の指導、社会への貢献などを通じて生産性を発揮するか、あるいは自己充足に陥って停滞するかの葛藤が特徴です。
5. 基本的不信
❌ 誤り。これは乳幼児期(0〜1.5歳)の最初の心理社会的危機「基本的信頼対基本的不信」です。養護者との関係を通じて世界への基本的信頼を形成する段階です。
---
【試験対策ポイント】
Eriksonの8段階発達理論(年齢順)
| 段階 | 年齢 | 危機のテーマ | キーワード |
|---|---|---|---|
| 1 | 0〜1.5歳 | 基本的信頼 対 基本的不信 | 愛着形成 |
| 2 | 1.5〜3歳 | 自律性 対 恥と疑惑 | 排泄訓練・独立心 |
| 3 | 3〜6歳 | 主導性 対 罪悪感 | 遊びを通じた活動 |
| 4 | 6〜12歳 | 勤勉性 対 劣等感 | 学習・技能習得 |
| 5 | 12〜18歳 | 同一性 対 役割拡散 | アイデンティティ確立 |
| 6 | 18〜40歳 | 親密性 対 孤立 | 対人関係・恋愛 |
| 7 | 40〜65歳 | 生産性 対 停滞 | 次世代育成・貢献 |
| 8 | 65歳以降 | 統合 対 絶望 | 人生の総括 |
頻出の紛らわしいポイント
- 役割拡散(青年期)と停滞(成人期)は混同しやすい→役割拡散はアイデンティティの「混乱」、停滞は社会貢献の「欠如」
- 青年期6段階と成人期7段階は年齢で確実に区別する
- 本試験では年齢情報がなくても、選択肢から心理社会的危機のテーマで判定可能