第23回 言語聴覚士国家試験 第109問
精神医学第23回
過度に几帳面、融通がきかない、完全癖、などが特徴のパーソナリティ障害はどれか。
- 1.強迫性パーソナリティ障害 ✓
- 2.演技性パーソナリティ障害
- 3.統合失調質パーソナリティ障害
- 4.情緒不安定性パーソナリティ障害
- 5.不安性(回避性)パーソナリティ障害
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 強迫性パーソナリティ障害
強迫性パーソナリティ障害は、過度な几帳面さ、秩序や完全性への強いこだわり、融通性の欠如を特徴とします。強迫性障害(OCD)とは異なり、これらの特性を本人が自我親和的(自然だと感じる)に受け入れている点が重要です。完全癖により生活や対人関係に支障をきたすことがあります。
---
【各選択肢の解説】
1. 強迫性パーソナリティ障害
✅ 正しい。過度な几帳面さ、融通のなさ、完全癖、秩序や規則への執着が顕著です。本人は自分の特性を理性的で望ましいと認知しているため、治療動機が低いことが多い特徴があります。
2. 演技性パーソナリティ障害
❌ 誤り。演技性の特徴は「注目されたい欲求」「感情的な反応性」「外見への関心」です。几帳面さや完全癖とは無関係で、むしろ衝動的で注意散漫な傾向が強いです。
3. 統合失調質パーソナリティ障害
❌ 誤り。特徴は「社会的引きこもり」「感情の平板性」「奇異な考え方」です。对人関係への関心の低さが中核で、几帳面さや完全癖ではなく、むしろ無関心が特徴です。
4. 情緒不安定性パーソナリティ障害
❌ 誤り。激しい感情の変動、対人関係の不安定性、衝動的行動が特徴です。几帳面さや完全癖とは対照的で、むしろ混乱と不規則性を示します。
5. 不安性(回避性)パーソナリティ障害
❌ 誤り。特徴は「拒絶への過敏性」「社会的回避」「対人不安」です。几帳面さよりも、自信のなさと否定的自己評価が中核です。
---
【試験対策ポイント】
強迫性パーソナリティ障害 vs 強迫性障害(OCD)の区別
| 項目 | パーソナリティ障害 | 強迫性障害 |
|---|---|---|
| 自我親和性 | あり(本人は自然と感じる) | なし(本人は苦痛を感じる) |
| 性質 | 人格特性 | 精神症状 |
| 治療動機 | 低い(自分を変えたくない) | 高い(症状を除去したい) |
| 持続期間 | 生涯を通じて | 発症・寛解する |
パーソナリティ障害の特徴的行動パターン
強迫性:几帳面・完全癖・融通性欠如
演技性:演技・注目欲求・感情的
統合失調質:社会的引きこもり・無関心
情緒不安定性:衝動的・感情変動・対人不安定
不安性/回避性:社会的回避・拒絶への過敏性
紛らわしい選択肢のポイント
4番(情緒不安定性)は「完全癖」と真逆の衝動性を示す点で区別可能。
2番(演技性)は「注目欲求」が中核で、秩序ではなく演技性が前景に出ます。
5番(不安性)は自信のなさが特徴で、完全性への追求ではなく回避が目的です。