第23回 言語聴覚士国家試験 第112問
呼吸系第23回
喉頭ストロボスコピーの観察項目でないのはどれか。
- 1.粘膜波動
- 2.声門閉鎖
- 3.振動的周期性
- 4.披裂部の可動性 ✓
- 5.非振動部位の有無
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 披裂部の可動性
喉頭ストロボスコピーは声帯の振動パターンを観察する検査であり、振動に関連する現象を評価することが目的です。披裂部の可動性は静的な構造物の動きに関するもので、ストロボスコピーの観察項目には含まれません。ストロボスコピーでは声帯そのものの振動特性を動的に評価します。
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【各選択肢の解説】
1. 粘膜波動
✅ 正しい。粘膜波動(mucosal wave)は声帯表面の粘膜層が振動に伴って生じる波状の動きのことで、ストロボスコピーの重要な観察項目です。粘膜波動が減弱・消失していることは声帯の硬化や病変を示唆します。
2. 声門閉鎖
✅ 正しい。声門閉鎖の程度(完全閉鎖・不完全閉鎖)はストロボスコピーの基本的な観察項目です。完全な声門閉鎖の有無は音声の質に直結し、パーキンソン病や声帯麻痺などの診断に有用です。
3. 振動的周期性
✅ 正しい。声帯振動の周期性(周期的か非周期的か、周期が規則的か不規則か)はストロボスコピーの中核的な観察項目です。不規則な周期性(周期性の乱れ)は様々な音声障害を示唆します。
4. 披裂部の可動性
❌ 誤り。披裂部の可動性(披裂軟骨の動き)は、ストロボスコピーではなく通常の喉頭鏡検査(非ストロボスコピー)で評価される項目です。ストロボスコピーは振動現象に特化した検査であり、静的な構造や関節の可動性評価にはストロボスコピーの利点が生かされません。
5. 非振動部位の有無
✅ 正しい。声帯の非振動部位(瘢痕・線維化部位など)の有無と範囲はストロボスコピーで観察できる重要な項目です。非振動部位が存在すると粘膜波動が消失し、音声の質低下につながります。
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【試験対策ポイント】
喉頭ストロボスコピーの主要観察項目
├─ 粘膜波動:声帯表面の波状運動(減弱・消失は病的)
├─ 声門閉鎖:完全・不完全の判定
├─ 振動的周期性:周期の規則性(乱れは病的)
├─ 非振動部位:瘢痕・硬化部位の有無と範囲
└─ ※披裂部の可動性は含まれない
通常喉頭鏡検査(ストロボスコピーなし)の観察項目
├─ 披裂軟骨・披裂部の可動性
├─ 声帯の色・表面性状
├─ 浮腫・発赤の程度
└─ 病変の位置・大きさ
区別のコツ:「振動」に関連した項目がストロボスコピー、「動き・構造」に関連した項目が通常喉頭鏡検査と覚える