第23回 言語聴覚士国家試験 第116問
臨床歯科医学/口腔外科学第23回
口腔内の前癌病変はどれか。
- 1.白板症 ✓
- 2.線維腫
- 3.外骨腫
- 4.粘液囊胞
- 5.帯状疱疹
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 白板症
口腔内の白板症は、世界保健機関(WHO)により「口腔がんに転化する可能性を有する前癌病変」と定義されています。悪性転化率は年1〜5%で、経過観察と生検による病理診断が重要です。
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【各選択肢の解説】
1. 白板症
✅ 正しい。口腔内で最も重要な前癌病変であり、白色又は薄黄色の除去不可能な斑が特徴です。悪性転化のリスクが存在するため、定期的な経過観察と必要に応じた生検による確定診断が標準治療です。
2. 線維腫
❌ 誤り。良性腫瘍であり前癌病変ではありません。口腔内の最も一般的な良性腫瘍で、歯肉・頬粘膜などから発生し、切除により根治します。
3. 外骨腫
❌ 誤り。良性の骨増殖性病変であり前癌病変ではありません。上顎口蓋部や下顎舌側に発生し、通常無症状で経過観察されます。
4. 粘液囊胞
❌ 誤り。良性の貯留性囊胞であり前癌病変ではありません。唾液腺導管の閉塞により生じ、小球状の無痛性腫瘤として認識されます。
5. 帯状疱疹
❌ 誤り。ウイルス感染症(水痘帯状疱疹ウイルス)による急性炎症性疾患であり、前癌病変ではありません。自然治癒傾向を示します。
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【試験対策ポイント】
口腔内の前癌病変と良性病変の鑑別
| 病変名 | 性質 | 特徴 | 経過 |
|---|---|---|---|
| 白板症 | 前癌病変 | 白色不除去性斑 | 悪性転化の可能性あり(年1〜5%) |
| 紅板症 | 前癌病変 | 赤色びらん性 | 悪性転化率がより高い |
| 線維腫 | 良性腫瘍 | 無痛性腫瘤・弾性軟 | 切除により根治 |
| 外骨腫 | 良性骨病変 | 骨性硬度・無症状 | 経過観察 |
| 粘液囊胞 | 良性囊胞 | 小球状・透光性 | 自然消退することもある |
重要知識:前癌病変の定義
- 「がん化する可能性を有する」という点が必須
- 必ずしもがん化するわけではないが、定期的な監視が必要
- 病理組織学的診断による確認が重要
- 臨床的には外観だけでの判定は困難な場合が多い