第23回 言語聴覚士国家試験 第118問
呼吸系第23回
舌を後方に引く筋はどれか。
a.咬筋
b.横舌筋
c.茎突舌筋
d.舌骨舌筋
e.オトガイ舌筋
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — c,d
舌を後方に引く筋は茎突舌筋と舌骨舌筋です。茎突舌筋は側頭骨の茎状突起から舌側面へ向かい、舌骨舌筋は舌骨から舌底へ向かい、いずれも舌を後退させる作用を持ちます。
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【各選択肢の解説】
a. 咬筋
❌ 誤り。咬筋は下顎骨の咀嚼筋であり、舌の運動には直接関与しません。舌の動きと混同しやすい誤答肢です。
b. 横舌筋
❌ 誤り。横舌筋は舌を左右に偏位させる筋です。舌の側方移動に作用するため、後方への牽引には関与しません。
c. 茎突舌筋
✅ 正しい。側頭骨の茎状突起から舌の側面・背側に停止し、舌を後方に引く(後退させる)主要な筋です。
d. 舌骨舌筋
✅ 正しい。舌骨の上面から舌底に向かい、舌を後方下方に引く作用を持ちます。嚥下時に舌を引き込む際に働きます。
e. オトガイ舌筋
❌ 誤り。オトガイ舌筋はオトガイ棘から舌側面に向かい、舌を前方に突出させる筋です。後方牽引には逆の作用となります。
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【試験対策ポイント】
舌の外在筋と作用(外在筋は舌の位置・方向を変える)
| 筋名 | 起始 | 停止 | 主な作用 |
|---|---|---|---|
| 茎突舌筋 | 側頭骨茎状突起 | 舌側面・背側 | 舌を後退・上挙 |
| 舌骨舌筋 | 舌骨体 | 舌底 | 舌を後退・下制 |
| オトガイ舌筋 | 下顎骨オトガイ棘 | 舌側面・尖端 | 舌を前方突出 |
| 頸舌筋 | 舌骨体 | 舌側面 | 舌を下制・後退 |
| 舌骨舌骨筋 | 舌骨角 | 舌側面 | 舌を下制 |
紛らわしい点:舌骨舌筋とオトガイ舌筋は同じく舌骨・下顎に関連するが、作用は正反対(後退 vs 前突)。起始部位で判別する。
舌の運動機能(嚥下・構音)では、後方牽引は重要な上位相の動きであり、茎突舌筋による舌の挙上・後退は固有の役割を持つ。