第23回 言語聴覚士国家試験 第119問
呼吸系第23回
誤っているのはどれか。
- 1.破裂音、破擦音、摩擦音では声道内で呼気流を変調し、気流雑音を生成する。
- 2.母音、半母音、鼻音では付属管腔を音響管とし、声の音源の共鳴特性を調節する。
- 3.内喉頭筋は構音動作に協調して声門の開きを調節し、有声音や無声音の生成に関与する。
- 4.無声音の場合、発声中の声門閉鎖と呼気流量の減少が認められる。 ✓
- 5.声帯振動の調節によって単語アクセントや文のイントネーションの特徴が作られる。
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 無声音の場合、発声中の声門閉鎖と呼気流量の減少が認められる。
無声音は声帯が振動しないという特徴があります。無声音では声門は「開いたまま」であり、声門閉鎖は認められません。呼気流は連続的に流れ、その流れが構音器官での狭窄・閉鎖によって変調され、気流雑音が生じることで無声音が形成されます。「声門閉鎖」という表現は有声音の特徴を述べているため、この選択肢は誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 破裂音、破擦音、摩擦音では声道内で呼気流を変調し、気流雑音を生成する。
✅ 正しい。これらの音は声帯振動を伴わない無声音(あるいは有声版も存在)で、口腔内での狭窄・閉鎖によって呼気流が変調され、気流雑音が音響源となります。
2. 母音、半母音、鼻音では付属管腔を音響管とし、声の音源の共鳴特性を調節する。
✅ 正しい。母音・半母音・鼻音は声帯振動を音源とし、口腔・咽頭・鼻腔などの付属管腔がその音を共鳴させ、各音の音響特性(フォルマント)を決定します。
3. 内喉頭筋は構音動作に協調して声門の開きを調節し、有声音や無声音の生成に関与する。
✅ 正しい。内喉頭筋(後輪状披裂筋・側輪状披裂筋・横披裂筋・声門下筋・輪状甲状筋)は声門の開閉を制御し、有声音では適度な閉鎖、無声音では充分な開放を実現することで、音声生成に関与します。
4. 無声音の場合、発声中の声門閉鎖と呼気流量の減少が認められる。
❌ 誤り。無声音では声門は「開いたまま」であり、声門閉鎖は認められません。呼気流は連続的に流れており、流量は減少しません。声門が開いているため、声帯の振動を伴わず、構音器官での気流変調によって雑音音響が形成されるのが無声音の特徴です。
5. 声帯振動の調節によって単語アクセントや文のイントネーションの特徴が作られる。
✅ 正しい。声帯振動の基本周波数(F0)の変化によってピッチが変わり、これが単語レベルのアクセント・文全体のイントネーションパターンを形成します。
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【試験対策ポイント】
有声音と無声音の声門・気流の違い:
| 特徴 | 有声音 | 無声音 |
|---|---|---|
| 声帯振動 | あり | なし |
| 声門状態 | 周期的に開閉 | 持続的に開放 |
| 呼気流量 | 変化(声門振動で変調) | 連続的流れ |
| 音響源 | 声帯振動 | 気流雑音(構音器官での変調) |
| 例 | [a] [z] [b] | [p] [t] [s] [h] |
頻出ポイント:
- 無声音=「声門は開いたまま」「呼気は連続して流れる」
- 音源の種類:声帯振動音 vs 気流雑音
- アクセント・イントネーション=基本周波数(F0)の制御=声帯振動周波数の調節