STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第23回 言語聴覚士国家試験 第13問

小児科学第23回
母体の罹患によって先天性視覚聴覚二重障害を起こすのはどれか。
  1. 1.風疹 ✓
  2. 2.糖尿病
  3. 3.メニエール病
  4. 4.多発性硬化症
  5. 5.流行性耳下腺炎

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 風疹 母体が妊娠初期に風疹に罹患すると、ウイルスが胎盤を通過して胎児に感染し、先天性風疹症候群(CRS)を引き起こします。CRSの典型的な3徴候は「心奇形・白内障・聴覚障害」であり、視覚聴覚二重障害はこのうち白内障による視覚障害と感音難聴による聴覚障害の組み合わせです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 風疹 ✅ 正しい。母体の風疹ウイルス感染により胎児に先天性風疹症候群(CRS)が発生し、白内障(視覚障害)と感音難聴(聴覚障害)を合併することが多い。特に妊娠初期の感染リスクが高い。 2. 糖尿病 ❌ 誤り。母体の糖尿病は巨大児、低血糖、呼吸窮迫症候群などの出生時合併症を起こしますが、先天性視覚聴覚二重障害の原因にはなりません。 3. メニエール病 ❌ 誤り。メニエール病は成人の内耳疾患であり、母体罹患による先天性障害の原因ではありません。また、先天性視覚障害も起こしません。 4. 多発性硬化症 ❌ 誤り。多発性硬化症は中枢神経の脱髄疾患ですが、母体感染が先天性視覚聴覚二重障害を起こす原因にはなりません。 5. 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ) ❌ 誤り。母体のおたふくかぜは流産のリスクがありますが、先天性視覚聴覚二重障害の原因にはなりません。先天性聴覚障害の原因としても風疹に比べて重要性は低い。 --- 【試験対策ポイント】 先天性感染症と母体罹患による胎児障害: | 感染症 | 妊娠初期感染時リスク | 主な先天性障害 | |---|---|---| | 風疹 | 極めて高い | 白内障(視覚)、感音難聴(聴覚)、心奇形 | | サイトメガロウイルス | 高い | 感音難聴、視力障害、脳障害 | | トキソプラズマ | 中等度 | 視野欠損、網脈絡膜炎、脳石灰化 | | 梅毒 | 妊娠全期 | 感音難聴、眼障害 | | おたふくかぜ | 低い | 流産リスク(先天性障害は稀) | 重要:「視覚聴覚二重障害」という組み合わせから風疹を推定する能力が必須。CRSの「3C」(Cardiac、Cataract、deafness)は必ず暗記。
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