第23回 言語聴覚士国家試験 第138問
音響学第23回
純音について誤っているのはどれか。
- 1.サイン波の音は純音である。
- 2.コサイン波の音は純音である。
- 3.周波数と初期位相の2変数で一意に規定できる。 ✓
- 4.単振動を音にすると純音になる。
- 5.周波数が同じサイン波とコサイン波を足した音は純音である。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 周波数と初期位相の2変数で一意に規定できる。
純音は単一周波数の正弦波で、完全に記述するには「周波数」「振幅」「初期位相」の3つの変数が必要です。選択肢3は振幅を除いた2変数のみで規定できるという誤りがあります。同じ周波数・初期位相でも振幅が異なれば異なる音となるため、3つの独立した変数がすべて必要です。
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【各選択肢の解説】
1. サイン波の音は純音である。
✅ 正しい。サイン波(sin波)は純音の定義そのものです。単一周波数の正弦波で、音圧がP = A sin(2πft + φ)で表される音が純音です。
2. コサイン波の音は純音である。
✅ 正しい。コサイン波(cos波)もサイン波と同じく正弦波です。周波数が同じであれば、初期位相が90°ずれているだけで本質的には同じ単一周波数成分を持つため、純音です。
3. 周波数と初期位相の2変数で一意に規定できる。
❌ 誤り。純音を完全に規定するには「周波数」「振幅」「初期位相」の3つの変数が必要です。周波数と初期位相だけでは、振幅が指定されていないため、無限に多くの異なる音が対応してしまい、一意に規定できません。
4. 単振動を音にすると純音になる。
✅ 正しい。単振動は正弦波的な運動であり、これが音圧として伝播すると純音になります。単一周波数の単振動は純音の物理的本質です。
5. 周波数が同じサイン波とコサイン波を足した音は純音である。
✅ 正しい。同じ周波数のsin波とcos波の和は、振幅と位相が異なるが周波数は変わらない単一周波数の正弦波になります。数式的には A sin(2πft) + B cos(2πft) = C sin(2πft + φ)と変形できるため、依然として純音です。
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【試験対策ポイント】
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| **純音の定義** | 単一周波数を持つ正弦波(sin波またはcos波) |
| **必須パラメータ** | 周波数(f)、振幅(A)、初期位相(φ)の3つ |
| **周波数** | 変わらなければ同じ周波数の音(sin/cos違いは位相差のみ) |
| **振幅の役割** | 音の大きさ(音圧レベル)を決定 |
| **初期位相の役割** | 時刻0での波の開始点を決定 |
**よくある誤解:**
- sin波とcos波は「異なる音」ではなく、位相が90°ずれているだけ
- 「純音=周波数で決まる」という勘違い→振幅がないと同じ周波数でも異なる音になり得る
- 複合音(複数周波数)にならないため、単一周波数条件が最重要