STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第23回 言語聴覚士国家試験 第153問

心理測定法第23回
尺度水準が異なる組合せはどれか。 a.語音明瞭度 ――― 会話明瞭度 b.知能指数 ――― 発達指数 c.ソーン尺度 ――― メル尺度 d.バーセル指数 ――― 機能的自立度評価法 e.ラウドネスレベル(phone) ――― 音圧(Pa) 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — a,b 尺度水準とは測定値がどのような数学的性質を持つかを分類するもので、名義尺度→順序尺度→間隔尺度→比率尺度の4段階があります。本問では各組合せの尺度水準が異なるペアを選ぶ必要があります。語音明瞭度と会話明瞭度の尺度水準が異なり、知能指数と発達指数の尺度水準が異なることがポイントです。 --- 【各選択肢の解説】 a. 語音明瞭度 ――― 会話明瞭度 ✅ 尺度水準が異なる。語音明瞭度は比率尺度(0%が絶対的な無を示す)ですが、会話明瞭度は順序尺度(「非常に理解しやすい」「理解しやすい」などのカテゴリー分類)です。 b. 知能指数 ――― 発達指数 ✅ 尺度水準が異なる。知能指数(IQ)は間隔尺度(100を基準に±15など標準偏差で表現、原点が恣意的)ですが、発達指数(DQ)は比率尺度的性質を持ちます(DQ = 精神年齢÷生活年齢×100で、0が絶対的な無を意味)。 c. ソーン尺度 ――― メル尺度 ❌ 尺度水準が同じ。両者ともに間隔尺度です。ソーン尺度は主観的な音圧感覚を測定し、メル尺度は周波数感覚を測定します。どちらも心理的な感覚量を線形ではなく非線形に変換した間隔尺度です。 d. バーセル指数 ――― 機能的自立度評価法(FIM) ❌ 尺度水準が同じ。両者ともに順序尺度です。バーセル指数は日常生活動作(ADL)を5段階で評価し、FIMは認知項目13項目・運動項目13項目を各1~7段階で評価します。数値は順序関係のみを示し、間隔が等しくありません。 e. ラウドネスレベル(phone) ――― 音圧(Pa) ❌ 尺度水準が同じ。両者ともに間隔尺度です。ラウドネスレベル(phone)は聴覚的な大きさの感覚を対数スケールで表現し、音圧(Pa)は音波の物理的圧力を対数スケール(dB)で表現します。どちらも対数変換された間隔尺度です。 --- 【試験対策ポイント】 | 尺度水準 | 定義 | 例 | |---|---|---| | 名義尺度 | カテゴリー分類のみ。大小関係なし | 性別、障害種別、言語類別 | | 順序尺度 | 大小順序あり。間隔は不均等 | FIM、バーセル指数、MASスケール | | 間隔尺度 | 等間隔。絶対ゼロなし | IQ、ソーン尺度、メル尺度 | | 比率尺度 | 絶対ゼロあり。比率に意味 | DQ、語音明瞭度、音圧Pa | 重要な知識: - 知能指数(IQ)は「100を基準」とする間隔尺度。IQ=0は存在しない(標準偏差が±15) - 発達指数(DQ)は精神年齢と生活年齢の比。DQ=0は「発達がゼロ」を意味する比率尺度 - ADL評価尺度(FIM、バーセル、ランキン等)は順序尺度。数値の足し算は統計学的に不適切 - 聴覚系の尺度:phone(心理量・間隔尺度)とPa
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