第23回 言語聴覚士国家試験 第168問
言語発達障害学第23回
音韻意識を測定するために用いられる課題でないのはどれか。
- 1.抽出
- 2.分解
- 3.削除
- 4.表記 ✓
- 5.混成
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 表記
音韻意識を測定する課題は「音声言語に対して音韻レベルで操作できるか」を問うものですが、「表記」は文字表記に関する課題であり、音韻操作ではなく文字知識を問う課題のため、音韻意識測定には適さない。音韻意識は純粋に音声レベルの処理能力を測定する必要があります。
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【各選択肢の解説】
1. 抽出
✅ 正しい。抽出課題は「犬」という単語から音韻「ん」を抽出するなど、特定の音を同定する能力を測定します。これは音韻レベルの操作であり、音韻意識の基本的な課題です。
2. 分解
✅ 正しい。分解課題は「りんご」を「り」「ん」「ご」に分割する能力を測定します。音を構成要素に分ける操作であり、音韻意識の中核的な課題です。
3. 削除
✅ 正しい。削除課題は「りんご」から「ご」を削除して発音させるなど、特定の音を除去する操作能力を測定します。音韻レベルでの高度な操作を要求する課題です。
4. 表記
❌ 誤り。表記課題は文字を書く・読むといった文字知識に関する課題であり、音声言語の音韻操作ではない。音韻意識と文字知識は異なる領域であり、表記は音韻意識を直接測定しません。
5. 混成
✅ 正しい。混成課題(ブレンディング)は「り」「ん」「ご」という個別の音を統合して「りんご」という単語を作る操作能力を測定します。音を合成する音韻操作です。
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【試験対策ポイント】
音韻意識の主要な課題タイプと特徴
| 課題 | 内容 | 難易度 |
|---|---|---|
| 抽出 | 特定の音を同定・取り出す | 初級 |
| 分解 | 単語を音に分割する | 初級~中級 |
| 混成 | 音を単語に統合する | 初級~中級 |
| 削除 | 特定の音を除去する | 中級~上級 |
| 置換 | 特定の音を別の音に置き換える | 上級 |
音韻意識 vs 関連概念の区別
- 音韻意識:音声言語の音韻レベルの操作能力(文字なし)
- 音韻解読能力:音と文字の対応関係を利用して読む能力
- 表記・綴り字知識:文字書字に関する知識(音韻意識ではない)
キーワード:「音声レベルの操作」が音韻意識の定義。表記は文字領域のため除外。