STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第23回 言語聴覚士国家試験 第182問

運動障害性構音障害第23回
発話特徴抽出検査について誤っているのはどれか。
  1. 1.順序尺度を用いる。
  2. 2.聴覚心理的検査である。
  3. 3.声質は評価対象である。
  4. 4.異常度は5段階で評価する。
  5. 5.声の大きさは録音した音声で評価する。 ✓

正答:5番

解説
# 第23回 第182問 解説 ■ 正答:5番 — 声の大きさは録音した音声で評価する 発話特徴抽出検査は、運動障害性構音障害(ディサースリア)の発話特徴を聴覚印象に基づいて評価する検査です。本検査では検査者が対面で患者の発話を直接聴取して評価するのが基本であり、「声の大きさ」を録音した音声で評価するという記述は誤りです。 なお、本問の「発話特徴抽出検査」はディサースリアの発話を多項目で評価する検査であり、嗄声を評価する**GRBAS尺度**とは異なる検査である点に注意が必要です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 順序尺度を用いる ✅ 正しい。発話特徴抽出検査は各項目の異常度を段階的にランク付けする**順序尺度**を用います。間隔尺度ではないため、統計処理では中央値や順位相関を用います。 2. 聴覚心理的検査である ✅ 正しい。器械による物理計測ではなく、検査者の聴覚印象に基づいて発話特徴を評価する**聴覚心理的検査**です。 3. 声質は評価対象である ✅ 正しい。発話特徴抽出検査には声の質(粗ぞう性・気息性など)に関する項目が含まれており、声質は評価対象となります。 4. 異常度は5段階で評価する ✅ 正しい。各項目の異常度は0〜4の**5段階**(0:正常〜4:高度)で評価されます。 5. 声の大きさは録音した音声で評価する ❌ 誤り。発話特徴抽出検査は対面での聴覚印象に基づく評価が基本であり、「声の大きさ」を録音音声で評価するとは規定されていません。録音音声では再生機器の音量設定やマイク感度の影響を受け、患者本来の声量印象が反映されないため不適切です。 --- 【試験対策ポイント】 発話特徴抽出検査のポイント - **聴覚心理的検査**(器械計測ではない) - **順序尺度**を用いる → 平均値ではなく中央値・順位相関を使用 - 異常度は**0〜4の5段階**評価 - 声質・声の高さ・声の大きさ・発話速度・プロソディなど多項目を対面聴取で評価 混同に注意: | 検査 | 対象 | 段階 | |---|---|---| | **発話特徴抽出検査** | ディサースリアの発話特徴 | 0〜4の5段階 | | **GRBAS尺度** | 嗄声(音声障害) | 0〜3の4段階 | 両者はいずれも聴覚心理的・順序尺度の検査ですが、**対象と段階数が異なる**点が頻出ポイントです。発話特徴抽出検査は「録音ではなく対面聴取が基本」「声量を録音で評価するわけではない」という否定形の知識を押さえておきましょう。
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