第23回 言語聴覚士国家試験 第191問
小児聴覚障害第23回
耳鳴の診断に必要でない検査はどれか。
- 1.ラウドネス・バランス
- 2.前庭誘発筋電位検査(VEMP) ✓
- 3.ピッチ・マッチ
- 4.遊戯検査
- 5.純音聴力検査
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 前庭誘発筋電位検査(VEMP)
耳鳴は「音の知覚に関する症状」であり、その診断には聴覚系機能の評価が必須です。VEMP検査は前庭機能(バランス機能)を評価する検査であり、耳鳴の診断には直接的な関連がありません。一方、他の4つの検査は耳鳴の性質(周波数・大きさ・自覚的要素)を同定するために使用されます。
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【各選択肢の解説】
1. ラウドネス・バランス
✅ 正しい。耳鳴の「大きさ(ラウドネス)」を検査音と比較・マッチングする検査です。患者が聞こえる耳鳴と同じ大きさに感じる検査音の出力レベル(dBHL)を測定し、耳鳴の強度を定量化するために必要です。
2. 前庭誘発筋電位検査(VEMP)
❌ 誤り。VEMP検査は前庭反射(球形嚢・卵形嚢からの反応)を評価する検査で、バランス機能の診断に用いられます。耳鳴は「音響現象の知覚」であり、前庭機能評価は耳鳴の診断に直接的に必要ではありません。
3. ピッチ・マッチ
✅ 正しい。耳鳴の「周波数(ピッチ)」を検査音と比較・マッチングする検査です。患者が聞こえる耳鳴と同じ周波数に感じる検査音の周波数(Hz)を測定し、耳鳴の性状を特定するために必須です。
4. 遊戯検査
✅ 正しい。特に幼児・小児の耳鳴を評価する際に用いられます。遊びを通じて聴力反応を観察し、耳鳴の有無や聴覚機能全般を評価するための重要な検査法です。
5. 純音聴力検査
✅ 正しい。耳鳴と難聴の関連性を調べ、難聴の有無・程度を定量化するために必須です。耳鳴患者の多くは難聴を伴っており、聴覚機能の基礎評価として欠かせません。
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【試験対策ポイント】
耳鳴診断の検査体系
| 検査名 | 評価対象 | 用途 |
|---|---|---|
| 純音聴力検査 | 聴覚閾値 | 難聴の有無・程度を確認 |
| ピッチ・マッチ | 耳鳴の周波数 | 耳鳴の周波数特定 |
| ラウドネス・バランス | 耳鳴の大きさ | 耳鳴の強度定量化 |
| 遊戯検査 | 聴覚行動反応(小児) | 小児の聴覚・耳鳴評価 |
| VEMP検査 | 前庭反射 | ★耳鳴評価には不要(前庭機能評価) |
**除外知識:VEMP検査が関連するもの**
- メニエール病:前庭症状(めまい)の評価に使用
- 前庭機能障害の診断
- 耳鳴に伴うめまい評価(めまい自体の診断)
**小児聴覚障害での耳鳴評価のポイント**
- 幼児は自覚報告が困難 → 遊戯検査で行動反応を観察
- 年齢・発達段階に応じた検査法選択が必須
- ラウドネス・マッチングやピッチ・マッチは協力度により不成功となる可能性