第23回 言語聴覚士国家試験 第197問
小児聴覚障害第23回
日本語の読話口形について誤っているのはどれか。
- 1.母音はすべて開際する。
- 2.五十音表に対応した同数の口形がある。 ✓
- 3.マ行音は開唇する。
- 4.促音や拗音は後続子音によって口形が異なる。
- 5.イ段の音はア段の音より類唇音が多い。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 五十音表に対応した同数の口形がある。
日本語の読話では、異なる子音でも同じ口形を示す音が複数存在するため、五十音表の50音すべてに対応した個別の口形が存在しません。例えば、p行音とb行音、またはk行音とg行音は同じ口形で表現されます。したがって、実際の異なる口形の数は五十音の数より少なくなります。
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【各選択肢の解説】
1. 母音はすべて開際する。
✅ 正しい。日本語の5つの母音(あ・い・う・え・お)は、唇が離れた開いた状態で発音されるため、すべて開際します。これは読話時に重要な特徴です。
2. 五十音表に対応した同数の口形がある。
❌ 誤り。異なる音が同じ口形を示すため、実際の口形数は五十音より少なくなります。例えばk行とg行、p行とb行は同じ口形です。この選択肢が正答である理由です。
3. マ行音は開唇する。
✅ 正しい。マ行音(ま・み・む・め・も)は、唇を開く開唇音として発音されます。読話上、視認しやすい特徴的な口形です。
4. 促音や拗音は後続子音によって口形が異なる。
✅ 正しい。「がっこう」の「っ」の口形は後の「こ」の口形に影響を受け、「きゃ」などの拗音も後続子音に依存して口形が変わります。
5. イ段の音はア段の音より類唇音が多い。
✅ 正しい。イ段音は唇を横に引く動き(類唇)が顕著で、アア段音より読話的に区別しやすい特徴があります。セイ・メイなどのイ段音の方が視認しやすいです。
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【試験対策ポイント】
読話口形の基本特性
| 特性 | 内容 |
|---|---|
| 母音 | すべて開際(唇が離れている) |
| k行・g行 | 同じ口形(無声・有声の区別が読話困難) |
| p行・b行 | 同じ口形(無声・有声の区別が読話困難) |
| m行 | 開唇音(唇閉じない) |
| f音・v音 | 下唇を噛む動き |
| s行・z行 | 歯に舌があたる動き |
頻出ポイント:
- 読話で区別困難な音の組合せ(無声音と有声音)
- イ段とア段の類唇動作の差
- 拗音・促音は「独立した口形を持たない」(後続音依存)
- 実口形数 < 五十音の数という逆説的事実