STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第23回 言語聴覚士国家試験 第26問

学習心理学第23回
古典的条件づけと関係ないのはどれか。 a.消去 b.随伴性 c.自発的行動 d.モデリング e.中立刺激 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — c,d 古典的条件づけの理論体系には、刺激間の関連性(無条件刺激と中立刺激の随伴)と学習後の刺激消失による反応の消去が含まれます。しかし、「自発的行動」はオペラント条件づけの前提であり、「モデリング」は観察学習(社会的学習理論)に属するため、古典的条件づけとは直接関係ありません。 --- 【各選択肢の解説】 a. 消去 ❌ 古典的条件づけに関係する。条件刺激(CS)が無条件刺激(UCS)と随伴しなくなると、条件反応(CR)が徐々に減弱・消失する現象を「消去」といいます。パブロフの犬実験で確認された基本概念です。 b. 随伴性 ❌ 古典的条件づけに関係する。無条件刺激(UCS)と中立刺激(CS)が時間的・空間的に密接に起こること(随伴)が、古典的条件づけの成立に不可欠な条件です。 c. 自発的行動 ⭕ 古典的条件づけと関係ない。古典的条件づけは「無条件反応と同じ性質の反応が、中立刺激の提示で自動的に引き起こされる」ことが本質で、有機体の自発的行動は関わりません。自発的行動の強化・消弱はオペラント条件づけの領域です。 d. モデリング ⭕ 古典的条件づけと関係ない。モデリング(観察学習)はBanduraの社会的学習理論であり、他者の行動を観察して学習する過程です。刺激の随伴を基盤とする古典的条件づけとは異なる学習メカニズムです。 e. 中立刺激 ❌ 古典的条件づけに関係する。中立刺激(当初は反応を引き起こさない刺激)が無条件刺激と随伴することで条件刺激となり、古典的条件づけが成立します。パブロフの実験で、ベルの音が典型的な中立刺激です。 --- 【試験対策ポイント】 古典的条件づけ vs オペラント条件づけ vs 観察学習の区別 | 学習パラダイム | 特徴 | 関係する用語 | |---|---|---| | **古典的条件づけ** | UCS→CR自動反応 刺激の随伴が基本 | 消去・中立刺激・脱感作 | | **オペラント条件づけ** | 自発的行動の結果による強化/消弱 | 自発的行動・強化子・罰子 | | **観察学習(モデリング)** | 他者観察による学習 模倣 | モデリング・同定・自己効力感 | キーワード整理 - **古典的条件づけに関係するもの**:消去(CS単独提示で反応消失)、随伴性(UCS+中立刺激の時間的結合)、中立刺激(反応を引き起こさない初期刺激) - **古典的条件づけに関係しないもの**:自発的行動(有機体が主体的に出す行動→オペラント条件づけ領域)、モデリング(観察による学習→社会的学習理論) 紛らわしさへの対策 - 「消去」はオペラント条件づけにも存在するが、問題は「古典的条件づけと関係ない」という絞り込みなので、古典的条件づけにも存在することが重要 - モデリングと古典的条件づけは全く別の理論体系:混同しやすい
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