第23回 言語聴覚士国家試験 第33問
言語発達学第23回
乳児の発達を研究するのに適した研究法はどれか。
a.内観法
b.観察法
c.選好注視法
d.談話分析法
e.自由連想法
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — b,c
乳児は言語的報告ができないため、内観法や自由連想法は適用不可です。乳児研究には行動観察と非言語的反応測定が必須であり、観察法と選好注視法が最適な手法となります。
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【各選択肢の解説】
a. 内観法
❌ 誤り。内観法は被験者が自らの心理体験を言語で報告する方法ですが、乳児は言語能力がないため実施不可能です。乳児の心理状態を直接聞き出すことはできません。
b. 観察法
✅ 正しい。乳児の自然な行動(視線、音声反応、身体運動など)を直接観察する方法です。乳児研究の基本的かつ最も実用的な手法であり、発達段階の評価に広く使用されています。
c. 選好注視法
✅ 正しい。乳児に異なる刺激を提示し、どちらにより長く注視するかを測定する方法です。乳児の知覚能力や認知能力(顔認識、図形弁別など)を非言語的に評価でき、乳児研究で最頻出の手法です。
d. 談話分析法
❌ 誤り。談話分析法は被験者の語言・会話内容を分析する方法で、言語能力が必要です。乳児期では言語がまだ発達していないため、この方法の直接適用は困難です。
e. 自由連想法
❌ 誤り。自由連想法は精神分析の技法で、被験者が浮かぶ思考を言語で自由に表現させるものです。乳児は言語報告ができないため、この方法は全く適用できません。
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【試験対策ポイント】
乳児研究における研究法の適用可能性
| 研究法 | 原理 | 乳児への適用 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 観察法 | 自然な行動を直接観察 | ✅ 可能 | 言語不要。発達記録の基本 |
| 選好注視法 | 刺激への注視時間を測定 | ✅ 可能 | 非言語的反応を客観測定 |
| 内観法 | 被験者の主観報告 | ❌ 不可 | 言語能力が必須 |
| 談話分析法 | 言語・会話内容を分析 | ❌ 不可 | 言語能力が必須 |
| 自由連想法 | 言語による自由表現 | ❌ 不可 | 言語能力が必須 |
重要な否定知識:乳児研究では「言語報告に依存する方法は全て除外」
選好注視法の代表的応用例
- Fantzの実験(幼児の顔認識研究の古典)
- 図形弁別能力の評価
- 色彩知覚の研究
- 音声知覚の研究(視線の方向で反応を測定)