STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第23回 言語聴覚士国家試験 第6問

内科学第23回
貧血について誤っている組合せはどれか。
  1. 1.鉄欠乏性貧血 ――― 血清フェリチン低下
  2. 2.悪性貧血 ――― ビタミンBe欠乏 ✓
  3. 3.腎性貧血 ――― エリスロポエチン欠乏
  4. 4.溶血性貧血 ――― 赤血球破壞亢進
  5. 5.再生不良性貧血 ――― 骨髄低形成

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 悪性貧血 ――― ビタミンBe欠乏 悪性貧血の原因はビタミンB12欠乏であり、「ビタミンBe」という名称は存在しません。また、選択肢に表記された「Be」は化学記号(ベリリウム)であり、医学用語ではないため、この組み合わせが誤りです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 鉄欠乏性貧血 ――― 血清フェリチン低下 ✅ 正しい。鉄欠乏性貧血は体内の貯蔵鉄が枯渇した状態であり、血清フェリチンは貯蔵鉄の指標となるため低下します。血清鉄・フェリチンの低下、総鉄結合能の上昇が典型的検査所見です。 2. 悪性貧血 ――― ビタミンBe欠乏 ❌ 誤り。悪性貧血の原因は「ビタミンB12欠乏」です。「ビタミンBe」という物質は存在しません。B12欠乏により内因子が産生されず、回腸での吸収が低下します。 3. 腎性貧血 ――― エリスロポエチン欠乏 ✅ 正しい。腎臓で産生されるエリスロポエチン(EPO)が慢性腎臓病により低下し、赤血球産生が抑制されることが腎性貧血の主因です。 4. 溶血性貧血 ――― 赤血球破壊亢進 ✅ 正しい。溶血性貧血は赤血球寿命の短縮(120日 → 数日~数週間)による赤血球破壊の亢進が本態です。 5. 再生不良性貧血 ――― 骨髄低形成 ✅ 正しい。再生不良性貧血は骨髄の造血幹細胞減少による骨髄低形成(hypoplasia)が特徴であり、汎血球減少を呈します。 --- 【試験対策ポイント】 貧血分類と原因メカニズム: | 貧血タイプ | 病態 | 主要検査所見 | |---|---|---| | 鉄欠乏性貧血 | 貯蔵鉄枯渇 | フェリチン↓、血清鉄↓、TIBC↑ | | ビタミンB12欠乏性貧血 | 吸収低下(内因子欠損) | B12↓、MMA↑、Hcy↑ | | 葉酸欠乏性貧血 | 吸収低下・消費増加 | 葉酸↓、Hcy↑ | | 腎性貧血 | EPO産生低下 | EPO↓(慢性腎臓病) | | 溶血性貧血 | RBC破壊亢進 | 間接ビリルビン↑、LDH↑、ハプトグロビン↓ | | 再生不良性貧血 | 骨髄低形成 | 骨髄細胞↓、汎血球減少 | 重要な誤りやすいポイント: • ビタミンB族の命名:B1(チアミン)、B2(リボフラビン)、B6(ピリドキシン)、B12(コバラミン)が実在。「Be」は存在しない • 悪性貧血=ビタミンB12欠乏性貧血であり、特に自己免疫による内因子欠損が原因 • 腎性貧血では「腎機能が低下する → EPO産生が減少」という一方向の関係を理解すること
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