STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第23回 言語聴覚士国家試験 第61問

失語症第23回
脳血管障害急性期の言語聴覚療法の目的でないのはどれか。
  1. 1.予後予測
  2. 2.リスク管理 ✓
  3. 3.家族やスタッフへの助言
  4. 4.コミュニケーション手段の確保
  5. 5.患者・家族、スタッフへの情報提供

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — リスク管理 脳血管障害急性期の言語聴覚療法の主な目的は「評価と情報提供」です。急性期はリスク管理(医学的管理)は医師を含む医療チームの責務であり、STの直接的な療法目的ではありません。 --- 【各選択肢の解説】 1. 予後予測 ✅ 正しい。初期評価により言語機能や嚥下機能の予後を推測し、回復経過を見通すことはST業務の重要な目的です。これにより治療計画立案の根拠となります。 2. リスク管理 ❌ 誤り。リスク管理(感染症予防、誤嚥リスク管理、医学的管理など)は医師・看護師らを中心とした医療チーム全体の責務です。STは評価・情報提供を通じてリスク軽減に「貢献」しますが、それ自体がST療法の目的ではありません。 3. 家族やスタッフへの助言 ✅ 正しい。コミュニケーション方法やセルフケアに関する具体的な助言は、急性期ST業務の中核です。特に家族への説明は今後のリハビリテーション方針に直結します。 4. コミュニケーション手段の確保 ✅ 正しい。言語機能が低下した患者に対して、意思疎通の代替手段(身振り・文字盤・筆談など)を確保することは急性期STの重要な役割です。 5. 患者・家族、スタッフへの情報提供 ✅ 正しい。現在の言語・嚥下機能の状態、今後の見通し、コミュニケーション上の配慮などを説明することは、急性期STの主要な責務です。 --- 【試験対策ポイント】 脳血管障害急性期のST業務 | 実施する目的 | 具体例 | |---|---| | 予後予測 | 初期評価から3ヶ月後の回復見込みを推測 | | 情報提供 | 患者・家族・スタッフへ言語機能の現状説明 | | 助言 | コミュニケーション工夫の指導 | | 手段確保 | 代替コミュニケーション導入 | 実施しない理由付け リスク管理は「医学的管理」の領域であり、医師・看護師の直接的責務です。STはその過程で貢献・協力しますが、STの療法目的そのものではありません。これは「業務独占ではない名称独占職」というST職の特性を反映しています。 紛らわしい点 「リスク管理に貢献している」と「リスク管理が目的である」は異なります。前者は正(間接的貢献)、後者は誤(STV業務ではない)です。
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