STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第23回 言語聴覚士国家試験 第72問

言語発達障害学第23回
インリアル・アプローチの基本姿勢でないのはどれか。
  1. 1.Listening(耳を傾ける)
  2. 2.Modeling(ことばのモデルを示す) ✓
  3. 3.Observation(よく観察する)
  4. 4.Silence(静かに見守る)
  5. 5.Understanding(深く理解する)

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — Modeling(ことばのモデルを示す) インリアル・アプローチの基本姿勢は、子どもの自発的な学習を引き出すため「できるだけ大人が介入しない」ことが原則です。Modelingは大人が意図的に「ことばのモデルを示す」行為であり、これは「指導的な介入」に該当するため、インリアル・アプローチの基本姿勢には含まれません。インリアル・アプローチは他の4つの受動的・観察的な姿勢を重視します。 --- 【各選択肢の解説】 1. Listening(耳を傾ける) ✅ 正しい。子どもの発話や行動に注意深く耳を傾け、その意図や関心を理解することはインリアル・アプローチの基本です。 2. Modeling(ことばのモデルを示す) ❌ 誤り。大人が意図的にことばのモデルを示すことは、構造化された指導であり、子どもの自発性を尊重するインリアル・アプローチの基本姿勢に反します。これは指導的介入にあたります。 3. Observation(よく観察する) ✅ 正しい。子どもの行動や発話、興味を多角的に観察することで、学習機会の適切なタイミングを見極めます。インリアル・アプローチの中核です。 4. Silence(静かに見守る) ✅ 正しい。大人が過度に干渉せず、静かに見守ることで子どもの自発的な学習や探索を促進します。子どもペースの尊重です。 5. Understanding(深く理解する) ✅ 正しい。子どもの発達段階、興味、個性を深く理解し、その理解に基づいてアプローチを工夫することが重要です。 --- 【試験対策ポイント】 | アプローチ | 大人の役割 | 子どもへのスタンス | |---|---|---| | インリアル・アプローチ | 受動的観察、環境設定 | 自発性・主体性を最大限尊重 | | 構造化された指導 | 能動的指導、モデル示示 | 大人主導(目標設定) | インリアル・アプローチの特徴: - 自然な日常場面での学習を重視 - 子どもの関心・行動タイミングに基づく - 大人は環境設定者・促進者(指導者ではない) - 過度な「教え込み」は避ける 紛らわしい点: Modelingは一般的な療育技法として重要ですが、インリアル・アプローチの「基本姿勢」には含まれません。アプローチの哲学を理解することが解答の鍵です。
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