第23回 言語聴覚士国家試験 第95問
聴力検査第23回
自発眼振をみる検査はどれか。
a.電気眼振検査(ENG)
b.重心動揺計検査
c.瘻孔症状
d.カロリックテスト
e.フレンツェル赤外線眼鏡検査
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — a.電気眼振検査(ENG)、e.フレンツェル赤外線眼鏡検査
自発眼振(患者が静止状態で自然に生じる眼球運動)を検出するには、眼球の動きを客観的かつ感度高く記録できる検査が必要です。ENG検査は眼球の電位差を記録し、フレンツェル赤外線眼鏡は赤外線カメラにより眼球運動を直接可視化するため、両者とも自発眼振の観察に適しています。
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【各選択肢の解説】
a.電気眼振検査(ENG)
✅ 正しい。眼球の角膜網膜電位を電極で検出し、眼球運動を増幅して記録します。自発眼振・随意眼球運動・誘発眼振いずれも検出可能で、最も客観的な眼振検査法です。
b.重心動揺計検査
❌ 誤り。この検査は身体のバランス機能(静的立位バランス)を評価するもので、眼球運動そのものを測定しません。前庭機能の影響を間接的に反映しますが、眼振を直接みる検査ではありません。
c.瘻孔症状
❌ 誤り。瘻孔症状(瘻孔半規管症)は、半規管の異常な圧力応答を利用した検査で、音響刺激や頭部タッピングで眼振を誘発する検査です。眼振を誘発する検査であり、自発眼振を観察する検査ではありません。
d.カロリックテスト
❌ 誤り。温度刺激(温水・冷水)で半規管を刺激して眼振を誘発する検査です。誘発眼振検査であり、自発眼振をみる検査ではありません。前庭機能(特に左右の比較)評価に有用です。
e.フレンツェル赤外線眼鏡検査
✅ 正しい。赤外線カメラにより、患者の眼球を暗視野で観察・記録します。自発眼振の有無・方向・性質を直接視認でき、特に頸椎疾患や前庭障害の評価に用いられます。検査者が直接観察することも可能です。
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【試験対策ポイント】
眼振検査の分類(重要)
| 検査名 | 測定対象 | 眼振の種類 | 用途 |
|---|---|---|---|
| ENG | 眼球電位 | 自発・誘発 | 客観的記録(最も感度高い) |
| フレンツェル赤外線眼鏡 | 眼球運動(赤外線カメラ) | 自発・誘発 | 直接観察・記録 |
| 頭振り検査 | 眼球運動(目視) | 自発・誘発 | 臨床的スクリーニング |
| カロリックテスト | 温度刺激反応 | 誘発眼振のみ | 前庭機能左右比較 |
| 回転椅子検査 | 角加速度反応 | 誘発眼振のみ | 半規管機能評価 |
| 瘻孔症状 | 圧力刺激反応 | 誘発眼振のみ | 半規管瘻孔検出 |
| 重心動揺計 | 身体動揺 | — | バランス機能評価 |
「自発眼振をみる」キーワード
- 誘発検査ではなく、患者が静止状態で自然に生じる眼振を検出
- ENG:電気信号に変換して客観的に記録
- フレンツェル眼鏡:赤外線で暗い状態での眼球を可視化
- カロリック・回転・瘻孔は全て「刺激」