STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第100問

小児聴覚障害第24回
視覚聴覚二重障害の原因疾患として誤っているのはどれか。
  1. 1.ダウン症候群
  2. 2.CHARGE症候群
  3. 3.ミトコンドリア病
  4. 4.ペンドレッド症候群 ✓
  5. 5.トリーチャー・コリンズ症候群

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — ペンドレッド症候群 ペンドレッド症候群は甲状腺ヨウ素輸送の異常により進行性の感音難聴を引き起こしますが、視覚障害を伴う遺伝性疾患ではありません。一方、他の4つの疾患はすべて視覚聴覚二重障害の代表的な原因疾患です。 --- 【各選択肢の解説】 1. ダウン症候群 ✅ 正しい。21番トリソミーで、伝音難聴(中耳奇形・骨導閾値上昇)と視覚障害(屈折異常・白内障など)を高頻度で合併します。ST対象児の重要な二重障害原因です。 2. CHARGE症候群 ✅ 正しい。稀少遺伝子疾患で、心奇形・後鼻孔閉鎖・視覚障害(網膜の低形成など)・聴覚障害(中枢性・末梢性混合型)・口蓋裂などを合併します。視聴覚二重障害の典型例です。 3. ミトコンドリア病 ✅ 正しい。MELAS症候群など多くのミトコンドリア病では、進行性感音難聴と視覚障害(網膜症など)の両者を合併することがあります。多臓器障害を特徴とします。 4. ペンドレッド症候群 ❌ 誤り。常染色体劣性遺伝疾患で、SLC26A4遺伝子変異により甲状腺ホルモン合成障害と進行性感音難聴(幼児期~児童期)を起こしますが、視覚障害は主症状ではありません。甲状腺腫が特徴的です。 5. トリーチャー・コリンズ症候群 ✅ 正しい。TCOF1遺伝子変異による常染色体優性遺伝疾患で、顔面骨格の低形成(外耳道閉鎖など伝音難聴)と眼窩下溝・下眼瞼欠損による視覚障害を合併します。 --- 【試験対策ポイント】 視覚聴覚二重障害の原因疾患(頻出) | 疾患 | 視覚障害 | 聴覚障害 | タイプ | |---|---|---|---| | ダウン症候群 | 屈折異常・白内障 | 伝音難聴 | 遺伝性 | | CHARGE症候群 | 網膜低形成 | 中枢性・末梢性 | 遺伝性 | | ミトコンドリア病 | 網膜症 | 進行性感音難聴 | 遺伝性 | | トリーチャー・コリンズ症候群 | 眼瞼欠損・眼窩下溝 | 伝音難聴 | 遺伝性 | | ペンドレッド症候群 | **なし** | 感音難聴 | 甲状腺中心 | ペンドレッド症候群の鑑別点: - 主症状:進行性感音難聴+甲状腺腫 - 甲状腺機能低下症(クレチン症)を合併 - 視覚障害は伴わない - 感音難聴は1~2歳で発症することが多い 二重障害を合併しない聴覚障害疾患: - ペンドレッド症候群 - 非症候群性感音難聴(DFNA・DFNB) - 先天風疹症候群(視覚障害はあるが、組み合わせが異なる)
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