第24回 言語聴覚士国家試験 第105問
内科学第24回
中等度の気管支喘息の特徴として誤っているのはどれか。
- 1.慢性的な気道炎症
- 2.非可逆的な気流制限 ✓
- 3.気道壁リモデリング
- 4.気道過敏症
- 5.吸入アレルゲンへの反応
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 非可逆的な気流制限
中等度気管支喘息の特徴は「可逆的な気流制限」です。気流制限は気道の浮腫・粘液貯留・平滑筋収縮により生じますが、これらは治療により可逆的に改善します。非可逆的気流制限はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の特徴であり、喘息と根本的に異なります。気管支喘息でも長期罹患すると気道リモデリングにより一部非可逆性が生じ始めますが、中等度喘息では可逆的変化が主体です。
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【各選択肢の解説】
1. 慢性的な気道炎症
✅ 正しい。喘息は症状がない時期でも気道の慢性炎症が継続しており、これが気道過敏症の基盤となります。気道炎症の制御が喘息管理の中心です。
2. 非可逆的な気流制限
❌ 誤り。気管支喘息の気流制限は「可逆的」です。β2刺激薬やステロイド吸入により気流が改善します。非可逆的気流制限はCOPDの定義的特徴であり、喘息では初期段階では見られません。
3. 気道壁リモデリング
✅ 正しい。慢性炎症により気道壁の構造的変化(平滑筋肥厚・基底膜肥厚・線維化)が生じます。長期罹患により、この過程で一部の気流制限が非可逆化する可能性があります。
4. 気道過敏症
✅ 正しい。喘息患者は非喘息者より気道が過敏であり、アレルゲン・運動・冷気などの刺激に対して過剰に反応します。これは気道炎症と気道リモデリングの結果です。
5. 吸入アレルゲンへの反応
✅ 正しい。中等度喘息はアレルギー性が強く、ダニ・花粉・ペットなどのアレルゲン吸入により気道炎症と気流制限が誘発されます。
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【試験対策ポイント】
喘息とCOPDの根本的差異
| 項目 | 喘息 | COPD |
|---|---|---|
| 気流制限 | 可逆的(治療で改善) | 非可逆的(残存) |
| 気道炎症 | 主に好酸球・アレルギー性 | 好中球・喫煙関連 |
| アレルゲン反応 | あり(多くの例) | なし |
| 気道過敏症 | 強い | あるが弱い |
| リモデリング | あり | 強い |
気管支喘息の可逆性の根拠
- 気道平滑筋の攣縮→β2刺激薬で弛緩
- 気道浮腫・粘液→吸入ステロイドで改善
- 長期罹患の場合も治療開始で一部可逆化の可能性あり
頻出の誤認パターン
「喘息も長期罹患するとリモデリングにより非可逆性が生じるので、非可逆的気流制限も特徴」と誤解しやすい。しかし「中等度喘息」の定義は「可逆的気流制限」であり、非可逆化は重症長期罹患例での現象です。