第24回 言語聴覚士国家試験 第108問
精神医学第24回
抗精神病薬による錐体外路症状でないのはどれか。
- 1.筋強剛
- 2.眼球上転発作
- 3.舌突出
- 4.めまい ✓
- 5.着座不能
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — めまい
抗精神病薬による錐体外路症状は、基底核・黒質線条体系の機能障害により生じる運動症状です。めまいは前庭系(内耳・前庭神経核)の機能障害による症状であり、錐体外路症状には分類されません。一方、1~3番と5番は全て典型的な錐体外路症状です。
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【各選択肢の解説】
1. 筋強剛
❌ 誤り(錐体外路症状に含まれる)。抗精神病薬により基底核の機能が障害されると、筋肉の緊張が増加して筋強剛(歯車様硬直・鉛管様硬直)が生じます。これは急性または慢性の錐体外路症状です。
2. 眼球上転発作
❌ 誤り(錐体外路症状に含まれる)。急性ジストニアの典型的症状で、眼筋を支配する脳神経核の機能障害により両眼が上方へ転向します。アキネジアとともに急性の錐体外路症状の重篤な形態です。
3. 舌突出
❌ 誤り(錐体外路症状に含まれる)。遅発性ジスキネジアや急性ジストニアの症状で、舌を含む口腔周囲筋の不随意運動または持続的な筋緊張異常として現れます。基底核系の機能障害を示します。
4. めまい
✅ 正しい。めまいは前庭系(三半規管・前庭神経・前庭神経核)の機能障害により生じる症状です。抗精神病薬の副作用として起こる可能性はありますが、錐体外路症状ではなく、むしろ抗コリン薬の過剰投与時や中枢性の副作用として分類されます。
5. 着座不能
❌ 誤り(錐体外路症状に含まれる)。アカシジア(静坐不能症)の典型症状で、座っていられない、立ち歩かずにいられない不安感や内的な落ち着きのなさが特徴です。基底核の機能障害により生じる錐体外路症状です。
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【試験対策ポイント】
抗精神病薬の錐体外路症状分類:
| 症状 | 発症時期 | 機序 | 対応 |
|---|---|---|---|
| アキネジア・筋強剛 | 数時間~数日 | 黒質線条体DA低下 | 抗コリン薬 |
| 眼球上転発作・ジストニア | 数時間~1日 | 脳神経核機能障害 | ジフェンヒドラミン静注 |
| アカシジア(着座不能) | 数日~数週 | 基底核・線条体障害 | β遮断薬・ベンゾジアゼピン |
| 遅発性ジスキネジア(舌突出含む) | 数ヶ月~数年 | DA受容体超感受性 | 抗精神病薬減量 |
めまいが含まれない理由:
- 前庭系の末梢器官・中枢経路が関連
- 錐体外路=基底核・黒質線条体系=運動制御系
- めまい=平衡感覚系=神経系の異なる部位
頻出パターン:「○○症状でないのはどれか」→必ず「神経系の異なる部位」が正答になりやすい