STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第114問

形成外科学第24回
ピエール・ロバン症候群にみられるのはどれか。 a.巨口症 b.小下顎症 c.舌根沈下 d.口蓋裂 e.下眼瞼欠損 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — b,c,d(小下顎症、舌根沈下、口蓋裂) ピエール・ロバン症候群は先天性の小下顎症を第一義的特徴とする症候群で、これにより舌が後方に沈下し、続発的に口蓋裂が生じる連鎖的な奇形です。小下顎症→舌根沈下→口蓋裂という病態の進行が診断の本質です。 --- 【各選択肢の解説】 a. 巨口症 ❌ 誤り。ピエール・ロバン症候群では下顎が小さいため、相対的に口が小さく見えます(小口症的外観)。巨口症(大きな口)は本症候群の特徴ではなく、むしろ反対の状態です。 b. 小下顎症 ✅ 正しい。ピエール・ロバン症候群の最初の原因病変です。先天的に下顎骨が小さく発育不全を示し、これが連鎖的な奇形を引き起こします。 c. 舌根沈下 ✅ 正しい。小下顎症により下顎が小さくなると、舌が後方に沈下します。これは気道狭窄や新生児期の呼吸困難の主要な原因となります。 d. 口蓋裂 ✅ 正しい。舌根沈下により舌が口蓋に圧迫を与え続けることで、胎児期に口蓋が癒合できず、続発性の口蓋裂が形成されます。この因果関係がピエール・ロバン症候群の本態です。 e. 下眼瞼欠損 ❌ 誤り。下眼瞼欠損はピエール・ロバン症候群の特徴ではありません。眼瞼の異常は他の先天症候群(例:Treacher Collins症候群など)に関連します。 --- 【試験対策ポイント】 ピエール・ロバン症候群の病態進行(重要) | 段階 | 所見 | 臨床的意義 | |---|---|---| | 1次的 | 小下顎症(下顎発育不全) | 原因病変 | | 2次的 | 舌根沈下 | 気道狭窄・呼吸困難 | | 3次的 | 口蓋裂 | 続発性変形 | 頻出の紛らわしい奇形症候群 | 症候群 | 特徴的所見 | |---|---| | ピエール・ロバン | 小下顎症→舌根沈下→(続発)口蓋裂 | | Treacher Collins | 両側対称性の下顎・頬骨低形成、下眼瞼欠損、耳介奇形 | | Goldenhar | 一側性顔面低形成、耳前瘻孔、椎体異常 | | Down症候群 | 巨舌、低位耳、心奇形 | 覚え方:「ピエール・ロバンは小さい下顎で始まり、舌が沈んで、口蓋が割れる」
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