STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第117問

臨床歯科医学/口腔外科学第24回
口腔乾燥を生じるのはどれか。 a.抗うつ薬 b.利尿薬 c.鎮咳薬 d.抗血栓薬 e.骨粗鬆症治療薬 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — a,b,c(抗うつ薬、利尿薬、鎮咳薬) 口腔乾燥(ドライマウス)は薬物の副作用として比較的よくみられ、特に抗コリン作用を有する薬剤や利尿薬が唾液分泌を減少させます。本問は薬物が唾液分泌に及ぼす影響を理解していることが求められます。 --- 【各選択肢の解説】 a. 抗うつ薬 ✅ 正しい。多くの抗うつ薬(特に三環系・四環系抗うつ薬)は抗コリン作用を有し、唾液腺の分泌機能を抑制して口腔乾燥を引き起こします。これは最も一般的な薬物性ドライマウスの原因の一つです。 b. 利尿薬 ✅ 正しい。利尿薬は全身の水分排泄を促進するため、当然に唾液分泌量も減少し、口腔乾燥を生じます。高血圧治療などで長期使用される薬剤であり、臨床的に重要な原因です。 c. 鎮咳薬 ✅ 正しい。鎮咳薬(中枢性および末梢性鎮咳薬)は抗コリン作用を有するものが多く、唾液分泌を抑制して口腔乾燥をもたらします。風邪症状時の短期使用ですが、この副作用は既知です。 d. 抗血栓薬 ❌ 誤り。抗血栓薬(アスピリンやクロピドグレルなど)は血小板凝集抑制や血液凝固抑制を作用機序とするもので、唾液分泌に対する直接的な影響はありません。出血傾向を増すことはあっても口腔乾燥とは無関係です。 e. 骨粗鬆症治療薬 ❌ 誤り。骨粗鬆症治療薬(ビスホスホネート薬やSERMなど)は骨代謝に作用するもので、唾液分泌機能に影響を与えません。むしろビスホスホネート関連顎骨壊死(BRONJ)が問題となりますが、これは口腔乾燥とは別の副作用です。 --- 【試験対策ポイント】 薬物性口腔乾燥の主な原因薬剤 | 薬剤分類 | 機序 | 具体例 | |---|---|---| | 抗コリン薬 | 唾液腺分泌↓ | 抗うつ薬、鎮咳薬、抗ヒスタミン薬 | | 利尿薬 | 全身脱水 | ループ利尿薬、チアジド利尿薬 | | 抗高血圧薬 | 多様な機序 | β遮断薬、ACE阻害薬 | | 抗パーキンソン薬 | 抗コリン作用 | トリヘキシフェニジル | 頻出否定知識:抗血栓薬・骨粗鬆症薬は口腔乾燥の原因ではない
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