第24回 言語聴覚士国家試験 第118問
耳鼻咽喉科学第24回
声門裂を開く筋の起始と停止の組み合わせで正しいのはどれか。
- 1.輪状軟骨弓ー甲状軟骨板
- 2.甲状軟骨角ー披裂軟骨声帯突起
- 3.披裂軟骨筋突起ー対側の披裂軟骨筋突起
- 4.輪状軟骨弓ー披裂軟骨筋突起
- 5.輪状軟骨板ー披裂軟骨筋突起 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 輪状軟骨板ー披裂軟骨筋突起
声門裂を開く筋は後輪状披裂筋のみです。後輪状披裂筋は輪状軟骨板(後面)に起始し、披裂軟骨の筋突起に停止することで、披裂軟骨を外旋させて声門を開きます。この組み合わせだけが解剖学的に正確です。
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【各選択肢の解説】
1. 輪状軟骨弓ー甲状軟骨板
❌ 誤り。この組み合わせは実在する筋の起始・停止ではありません。輪状軟骨弓は起始部として使用されますが、甲状軟骨板への停止はみられません。
2. 甲状軟骨角ー披裂軟骨声帯突起
❌ 誤り。これは外側輪状甲状筋の起始・停止(輪状軟骨弧ー甲状軟骨)に類似していますが、記載が不正確です。また声帯突起への停止ではなく、声帯突起に付着する側輪状披裂筋(内転筋)の停止です。
3. 披裂軟骨筋突起ー対側の披裂軟骨筋突起
❌ 誤り。これは横披裂筋(内転筋)の説明です。横披裂筋は両側の披裂軟骨筋突起間に走る筋で、声門を閉じる機能があり、声門を開く機能ではありません。
4. 輪状軟骨弓ー披裂軟骨筋突起
❌ 誤り。起始部の記載が不正確です。後輪状披裂筋の起始は輪状軟骨弓ではなく「輪状軟骨板」(後面)から起始します。輪状軟骨弓は別の筋の起始部として機能しますが、この組み合わせは誤りです。
5. 輪状軟骨板ー披裂軟骨筋突起
✅ 正しい。後輪状披裂筋の起始と停止の組み合わせです。後輪状披裂筋は声門を開く唯一の筋で、輪状軟骨板の後面から起始し、披裂軟骨の筋突起に停止して、披裂軟骨を外旋させます。
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【試験対策ポイント】
内喉頭筋(声帯に作用する筋)の整理:
| 筋名 | 起始 | 停止 | 機能 |
|---|---|---|---|
| 後輪状披裂筋 | 輪状軟骨板(後) | 披裂軟骨筋突起 | 声門を開く(外旋) |
| 側輪状披裂筋 | 輪状軟骨弧 | 披裂軟骨筋突起 | 声門を閉じる(内旋) |
| 横披裂筋 | 披裂軟骨筋突起 | 対側披裂軟骨筋突起 | 声門を閉じる |
| 甲状披裂筋 | 甲状軟骨角 | 披裂軟骨声帯突起 | 声帯を緊張・内転 |
| 外側輪状甲状筋 | 輪状軟骨弧 | 甲状軟骨 | 声帯を緊張 |
重要ポイント:
- 声門を「開く」筋は後輪状披裂筋のみ(これが最頻出)
- 後輪状披裂筋は唯一の吸気筋(声門閉じは複数筋で行う)
- 起始部の「輪状軟骨弓」と「輪状軟骨板」の区別が必須
- 弓(前方):弧状に前方を形成