第24回 言語聴覚士国家試験 第130問
精神医学第24回
抑うつ障害の説明として誤っているのはどれか。
- 1.食欲や性欲が低下し疲れやすい。
- 2.軽症であれば適度な運動が症状を軽減するのに役立つ。
- 3.初発年齢は20歳代前半と40~50歳代の二つのピークがある。
- 4.女性よりも男性の法が罹患率が高い。 ✓
- 5.思考力や集中力が減退する症状がある。
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 女性よりも男性の方が罹患率が高い
抑うつ障害(大うつ病性障害)は、むしろ女性の罹患率が男性の約2倍であることが報告されています。男性が高い疾患と混同しないことが重要です。選択肢1・2・3・5はすべて抑うつ障害の正確な特徴です。
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【各選択肢の解説】
1. 食欲や性欲が低下し疲れやすい。
✅ 正しい。抑うつ障害の代表的な身体症状です。神経生物学的には、モノアミンの低下により報酬系と駆動性が障害されるため、これらの低下が生じます。
2. 軽症であれば適度な運動が症状を軽減するのに役立つ。
✅ 正しい。運動療法は軽~中等度の抑うつ症状に対して、抗うつ薬と同等の効果を示すことが複数の臨床試験で示されています。推奨される治療オプションです。
3. 初発年齢は20歳代前半と40~50歳代の二つのピークがある。
✅ 正しい。抑うつ障害は二峰性の年齢分布を示し、若年層と中高年層に罹患のピークを持つことが知られています。
4. 女性よりも男性の方が罹患率が高い。
❌ 誤り。実際には女性が男性の約2倍の罹患率であると報告されています。これは欧米のみならず日本を含む多くの国で一貫した知見です。一部の精神疾患(例:統合失調症の発症年齢男性早期)と混同しやすい誤りです。
5. 思考力や集中力が減退する症状がある。
✅ 正しい。認知症状として思考力・集中力・注意力の減退は抑うつ障害の重要な症状です。これを除外診断が必要な場合もあります。
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【試験対策ポイント】
男性が高い主な精神疾患・症状
- 統合失調症(発症年齢が男性でより早い)
- 物質使用障害
- ADHD(特に多動-衝動型)
- 自殺完遂(特に高齢男性で多い)
女性が高い主な精神疾患・症状
- 大うつ病性障害(女性:男性=約2:1)
- 不安障害・パニック障害
- 摂食障害
- 特定不恐怖症
抑うつ障害の身体症状(重要)
| 症状 | 具体例 |
|---|---|
| 生物学的症状 | 食欲低下、性欲低下、疲労感、睡眠障害 |
| 認知的症状 | 集中力減退、思考速度低下、決定困難 |
| 動機付け低下 | すべての活動に対して意欲喪失 |
罹患率の性差が主に理由とされている仮説
- 生物学的:セロトニン感受性の性差、ホルモン変動
- 心理社会的:社会的ストレス要因の相違
- 診断上:女性がより医療受診する傾向