第24回 言語聴覚士国家試験 第134問
生涯発達心理学第24回
青年期の特徴でないのはどれか。
a.自己中心性
b.形式的操作
c.抽象的思考
d.メタ認知
e.エキスパート化
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — a,e
青年期の発達的特徴は「抽象的思考」「形式的操作」「メタ認知」であり、「自己中心性」と「エキスパート化」は青年期の特徴ではない。自己中心性は幼児期の特徴であり、エキスパート化は成人期以降の知識・技能の深まりを指すため。
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【各選択肢の解説】
a. 自己中心性
❌ 誤り。自己中心性はPiagetの認知発達理論における「前操作期(2~7歳)」の特徴である。他者の視点を理解できず、自分の観点からのみ世界を捉える段階を指す。青年期に再び現れるのは「想像上の聴衆(imaginary audience)」という別の心理現象であり、自己中心性そのものではない。
b. 形式的操作
✅ 正しい。Piagetの認知発達理論で「形式的操作期(11~16歳以降)」は青年期の特徴であり、仮説演繹的推論や論理的思考が可能になる段階である。
c. 抽象的思考
✅ 正しい。形式的操作期の核となる能力であり、青年期には具体的事象に依存しない抽象的な推論ができるようになる。物質保存、体積保存などを論理的に理解する。
d. メタ認知
✅ 正しい。自分の思考過程を認識し、コントロールする能力であり、青年期から顕著に発達する。学習戦略の工夫や自己評価能力の向上を可能にする。
e. エキスパート化
❌ 誤り。エキスパート化は特定の領域における深い知識と技能の獲得を指し、これは青年期を超えた成人期以降(特に成人中期)に発達する特徴である。青年期は広範な抽象的思考能力の獲得段階であり、専門化はまだ始まっていない。
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【試験対策ポイント】
Piagetの認知発達段階と青年期の特徴
| 認知発達段階 | 年齢 | 特徴 | 青年期との関連 |
|---|---|---|---|
| 感覚運動期 | 0~2歳 | 対象永続性の獲得 | ✖ |
| 前操作期 | 2~7歳 | 自己中心性・段階的思考 | ✖ 「自己中心性」は幼児期 |
| 具体的操作期 | 7~11歳 | 可逆性・保存概念 | 準備段階 |
| 形式的操作期 | 11~16歳以降 | 仮説演繹的推論 | ✓ **青年期の特徴** |
青年期の心理発達の3本柱
1. **抽象的思考能力** — 形式的操作の獲得により、実際に見えない概念(正義・愛・民主主義など)について思考可能
2. **メタ認知の発達** — 自分の思考過程を客観視し、戦略的に学習できるようになる
3. **想像上の聴衆(Elkindの理論)** — 他者が自分に注目していると錯覚する自己中心性の変形(本来の自己中心性とは異なる)
混同しやすい概念
| 概念 | 定義 | 時期 |
|---|---|---|
| **自己中心性** | 他者の視点を理解できない(Piaget) | 幼児期(2~7歳) |
| **想像上の聴衆** | 他者が自分を監視していると思い込む(Elkind) | 青年期の一時的現象 |
| **エキスパート化** | 特定分野での深い専門知識の獲得 | 成人期以降 |
頻出のひっかけ
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