第24回 言語聴覚士国家試験 第138問
音響学第24回
音と振幅スペクトオルとの組み合わせで誤っているのはどれか。
- 1.トーンバースト ― ある周波数で最大となる線スペクトル ✓
- 2.純音 ― 基本音にのみ成分をもつ線スペクトル
- 3.白色雑音 ― 振幅が平坦な連続スペクトル
- 4.インパルス ― 振幅が平坦な連続スペクトル
- 5.周期的複合音 ― 倍音構造による線スペクトル
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — トーンバースト ― ある周波数で最大となる線スペクトル
トーンバースト(短時間の純音)は、スペクトラムの形状が「連続スペクトル」であり「線スペクトル」ではありません。窓関数効果により、メインローブと複数のサイドローブからなる連続的な周波数分布を持ちます。
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【各選択肢の解説】
1. トーンバースト ― ある周波数で最大となる線スペクトル
❌ 誤り。トーンバーストは有限の時間長を持つため、フーリエ解析では連続スペクトルを示します。確かにある周波数で最大となりますが、その周囲に広がるサイドローブを含む連続スペクトルであり、離散的な線スペクトルではありません。
2. 純音 ― 基本音にのみ成分をもつ線スペクトル
✅ 正しい。純音は理想的には1つの周波数成分のみを持ち、スペクトルは単一の周波数でのみ値を持つ線スペクトル(離散スペクトル)です。
3. 白色雑音 ― 振幅が平坦な連続スペクトル
✅ 正しい。白色雑音は全周波数帯域にわたって等しいエネルギーを持つため、連続スペクトルが周波数軸に沿って平坦です。
4. インパルス ― 振幅が平坦な連続スペクトル
✅ 正しい。デルタ関数(インパルス)のフーリエ変換は全周波数帯域で一定の値を持つため、平坦な連続スペクトルです。
5. 周期的複合音 ― 倍音構造による線スペクトル
✅ 正しい。周期的な音は基本周波数とその整数倍の倍音で構成され、離散的な周波数での線スペクトル(倍音スペクトル)を形成します。
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【試験対策ポイント】
スペクトルの種類と特徴:
| 音の種類 | スペクトル型 | 周波数特性 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 純音 | 線スペクトル(離散) | 1周波数のみ | エネルギー集中 |
| 周期的複合音 | 線スペクトル(離散) | 基本周波数の整数倍 | 倍音構造 |
| トーンバースト | **連続スペクトル** | メインローブ+サイドローブ | **有限時間が鍵** |
| 白色雑音 | 連続スペクトル | 平坦 | 全周波数等エネルギー |
| インパルス | 連続スペクトル | 平坦 | デルタ関数の性質 |
重要な誤りやすいポイント:
- トーンバーストは「短い純音」だが、スペクトル形状は純音と異なる(スペクトラム拡散)
- 周期性=線スペクトル、非周期性=連続スペクトルの関係を理解する
- インパルスと白色雑音は両者とも「平坦な連続スペクトル」だが、時間領域での表現は全く異なる