STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第161問

高次脳機能障害第24回
責任病巣が最も限局しているのはどれか。
  1. 1.片麻痺の病態失認
  2. 2.全般性注意障害
  3. 3.半側空間無視
  4. 4.純粋発語失行 ✓
  5. 5.構成障害

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — 純粋発語失行 純粋発語失行は、左下前頭回(Broca領域)のすぐ前方にある一次運動皮質の口腔領域に限局した病巣で生じます。責任病巣が最も限定的で、他の高次脳機能障害と異なり単一の狭い領域の損傷で発症するため、最も限局性が高いと言えます。 --- 【各選択肢の解説】 1. 片麻痺の病態失認 ❌ 誤り。病態失認は片麻痺の意識障害(自分の麻痺を認識できない)で、右前頭葉・右頭頂葉・右視床など広範な領域が関与する複合的な高次脳機能障害です。 2. 全般性注意障害 ❌ 誤り。注意機能は前頭葉全体、特に前頭前皮質(背外側前頭前皮質)に広く分散している機能であり、単一の限局した病巣では説明できません。 3. 半側空間無視 ❌ 誤り。右半球の頭頂葉・上側頭葉・前頭葉にまたがる広範な領域が責任病巣とされており、単一の狭い領域には限定されません。 4. 純粋発語失行 ✅ 正しい。左Broca領域(下前頭回)の直前にある一次運動皮質の口腔領域に限局した損傷で生じます。責任病巣が最も狭く特定されている障害です。 5. 構成障害 ❌ 誤り。構成障害は右頭頂葉を中心としながら、視覚野・頭頂葉・前頭葉などの複数領域の連携が必要とされ、複数領域の関与が示唆されています。 --- 【試験対策ポイント】 | 高次脳機能障害 | 責任病巣 | 限局性 | |---|---|---| | 純粋発語失行 | 左下前頭回すぐ前方(一次運動皮質口腔領域) | 最も限局的 | | Broca失語 | 左下前頭回全体 | 限局的 | | 半側空間無視 | 右頭頂葉・上側頭葉・前頭葉(広範) | 広範 | | 全般性注意障害 | 前頭葉全体(前頭前皮質) | 広範 | | 病態失認 | 右前頭葉・頭頂葉・視床(複合) | 広範 | | 構成障害 | 右頭頂葉中心+視覚野・前頭葉 | 広範 | **純粋発語失行の特徴** - 構音器官の運動制御障害のみ - 言語理解・復唱は保持(失語症ではない) - Broca領域自体ではなくその直前の運動領野 - 運動障害性構音障害の一種ではなく、運動プログラミングの障害
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